ARTIFACT ―人工事実―
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 iPhone発表時、「デモみたいにあんなにきびきび動くの?」と心配だった。
ARTIFACT@ハテナ系 - iPhoneはきびきび動いてくれるんだろうか気になる[↑B]
 しかし、現物の動画を見ると、実際にきびきび動いていて、最初の心配は杞憂だった。Windows Mobile機を使っている人ならわかるだろうが、ちょっと重いアプリなどを動作させるとすぐ時計メーターが出てくる。携帯電話でも多機能なモデルは、動作が重いものが多い。
※デジタル機器の動作の速度の表現としては「さくさく」のほうが一般的かもしれないけど「きびきび」のほうが語感が好きなので

 日本の携帯電話業界はUIに対して保守的でiPhoneのようなUIの端末を作れないとよく言われるけど、iPhoneのリッチなUIというのは、ソフトが高速に動作するハードだからこそ成立しているはず。だから、日本の携帯電話はそもそもハードの土台が作れていない? 誰か解説して!

 素人考えだと、メモリの搭載量が影響してるのかなと思った。日本の携帯電話端末は本体のメモリ搭載量が少ないから、UIのためにメモリを使うという発想をしなかったんじゃないかと。
 OSXも出た当時は「UIにこんなにリソース使うな」って言われたけど、グラフィックチップが高性能になり、メモリが多く搭載できるようになった今ではあまり言われなくなった、アップルはハードがそこまで低価格化してなくてもUIにこだわるという印象がある。iPhoneの場合は、フラッシュメモリの低価格化がうまく開発時期とあったのではないだろうか。原価の予想では、8GBのフラッシュメモリが48ドルとかなり安い。
ITmedia News:iPhoneの原価は? アナリストが分解調査[↑B]

 また、iPhoneが思い切ったUIを選択できた理由の一つとして、アメリカは日本のように携帯電話に特化したWebサービスが普及していないというのがあるのでないだろうか。携帯電話向けWebサービスは数字キーを前提としたUIになっているから、UIで冒険しにくい。日本の場合、携帯電話向けWebサービスという資産が使えない端末は、NOKIAの端末などのようにあまり売れないし。



雲上四季 - デザイナーという縁の下の力持ち[↑B]
 その辺りの話はライトノベル完全読本で自分がグラフィックデザイナーの方たちにインタビューをしているので読んで読んで!と話題に合わせて宣伝。
ARTIFACT ―人工事実― : ライトノベル完全読本[↑B]
ライトノベル完全読本ライトノベル完全読本 Vol.2ライトノベル完全読本 vol.3 1号では鎌部善彦氏(記事にまとめたのは更科修一郎さん)、2号では伸童舎のしいばみつお氏と福田功氏、3号ではデザインクレストの朝倉哲也氏にインタビューをしている。全般的にちょうどアナログからDTP移行期を経験している人たちなので、その辺の話が多かったのが印象的だった。
 特にデザインクレストの朝倉氏にはニュータイプの創刊の頃の話なども聞けて大変面白かった。ニュータイプというと井上伸一郎氏の印象が強かったが、井上氏は当時副編集長で、編集長だった元テレビジョンで現在トイズプレス代表取締役の佐藤良悦氏が、ビジュアルの力が強い誌面を作りたいと考えていて、あのような誌面になったという。あの当時のアニメ雑誌の話はいろいろな人に聞くと面白そうだ。
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 匿名ダイアリーの最近のライトノベルは……[↑B]を起点に始まったライトノベルのイラストが劣化しているという話題で思い出したネタ。
※まとめ
○まとめ:ラノべのイラストは劣化したか問題 (のべるのぶろぐ 2.0)[↑B]

 この話題を人と話している時に、絵描きの世代の話をしていて気付いたんだけど、アニメーターは1960年代生まれに固まっている。
作画@wiki - アニメーター生年表[↑B]
 これを見ると、1960年代生まれの層の厚さに驚く。この世代はアニメブームを経験して、アニメーターに憧れたのだろう。70年代生まれになるとゲーム業界に行く人が増えていくからか、アニメーターが減っていく。
 現在、ライトノベルのイラストレーターの主力は1980年代生まれだ。人気の高いイラストレーターは70年代後半生まれが多いが、この70年代後半生まれをカリスマと見る80年代生まれの人たちによって、ライトノベルのイラストレーター業界が構成されている。また、ライトノベルのイラストレーターは最初からCGがある世代でもある。だから、カラーイラストがアナログ塗りだった世代よりもカラーが上手な人が多いが、逆にモノクロは下手な人が多い。

 ライトノベル原作のアニメを見ていると、キャラクターデザインが元のイラストのテイストを失っていて、うまく落とし込まれていない感じがよくするのだが、考えてみれば、二世代違っていたら、絵のセンスが違うのも当然か。
 人気のあった『涼宮ハルヒの憂鬱』だと、アニメのキャラクターデザインを担当した池田晶子氏は1975年生まれで、原作のイラストを担当している1977年生まれのいとうのいぢ氏と世代が近い。これに限らず、京都アニメーションは作り手の世代が70年代中心なのがうまく機能してるのだろう。

※以前書いたイラストの歴史
ARTIFACT@ハテナ系 - オタクイラストの歴史[↑B]



Eメールはサイト管理人とのコミュニケーションにおいて地位が下がっているようだけど、もっと活用してもいいんじゃない? : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]
 ここで取り上げた匿名ダイアリーの記事を見ていて、気付いたのだが、どうもネットのコミュニケーション手段を公開された場でのみ考える傾向が、しばしば見受けられる気がしてる。なぜ、ネットのコミュニケーションをすべて公開の場でしようと考えるのか? この理由を推測してみたい。なお、これは一般論として語っているものであり、件の匿名ダイアリーの筆者の意図として語っているものではないことをことわっておく。

 メールなどのようなプライベートなコミュケーション手段が想定されないのは、一対一のコミュニケーションを望んでいるのではなく、一対多(ブログ管理人のような情報発信者とその読者のような関係)でもないからで、多対多のコミュニケーションを求めているのではないだろうか。多対多は公開の場でないと行えないからだ。
 特定の人とのコミュニケーションを求めているのではなく、特定のコミュニティの一員になって、コミュニケーションを取る相手は、そのコミュニティの構成員なら誰でもいい。

 特定の人とのコミュニケーションは楽しさもあるが、同時に固有の人間関係を抱え、面倒さを抱えることになる。しかし、コミュニティの構成員となった場合は、そのような面倒さを抱えることなしに、寂しさを埋めるために最適なコミュニケーションが可能になる。特に顕名ではなく、匿名のコミュニティなら、自分の人格の継続性なしでのコミュニケーションが可能であり、面倒な人間関係は抱えない。

 ネット上のコミュニケーションは、「自分と同じ話題に関心を持っている相手や、自分の興味を持った相手と話したい」という欲求が基本だと考えていたが、「自分と同じ話題に関心を持っている相手なら誰でもいい」という面も実はある。相手は代替可能なのだ。
 よく「ネットの世界はバーチャルで、そんなところでのコミュニケーションは本物でない」といったステレオタイプな批判があるが、こういった批判はネットのなかでは当然笑い者にされやすい。自分もこうした批判の大半は、ネットという新しいコミュニケーション形態への恐怖心や無理解から生まれていると考えるが、もし、こうした「相手が代替可能なコミュニケーション」を求めている姿を恐く感じているのだとしたら、それは考える必要のある批判ではあるのだろう。

※関連
ised@glocom - 繋がりの社会性[↑B]
ARTIFACT ―人工事実― : 欲しいのは「陰口で繋がる自由」[↑B]



私もネットで誰かと知り合って新しい友達を作りたい[↑B]
 ネットで人と仲良くなれないという悩みを語ったこの匿名ダイアリーの記事、いろいろ実例が挙げられているのだけど、不思議だったのが「メールを出す」という行為が挙げられてなかったこと。単に忘れてしまっていたのかも知れないが、忘れられるぐらいにメールというのは存在感が薄くなってしまっているのではないかという読み取りもできる。

 サイト管理人とのコミュニケーションは、ブログ以前の時代なら、メールと掲示板が主なもので、これらはうまく使い分けられていただろう。しかし、ブログ時代になって、プロフィールを書かない人が増え、同時にメールアドレスを出してない人が増えたのは、昔から個人サイトを見ている人なら実感しているはずだ。メールアドレスを出さないのは、spam対策として出さないという意味もあるだろうが、メールアドレスを出さないということは、やはりメールのようなプライベートなコミュニケーションを望まないということではないか。
 ブログでは、コメントやTrackBackといった機能によって、サイトでのコミュニケーションが加速されたが、こうした公開の場でのコミュニケーション手段の強化によって、メールのようなプライベートなコミュニケーション手段が軽視されてしまっている感がある。
 確かに、Eメールはspamだらけになってしまい、使いにくいツールになってしまっている面もあるが、面識のない相手と連絡するツールとして、Eメールはまだまだ活用できるだろう。そういう意味では、あるサイト管理人と仲良くなりたいというのなら、Eメールの活用を勧めたい。また、親密度をより上げたい場合、チャットやインスタントメッセンジャーといった同期型のツールの使用を勧める。

※同期と非同期についての説明はこの記事を参照のこと
WIRED VISION / 濱野智史の「情報環境研究ノート」 / 「Twitter」と「ニコニコ動画」の共通点(1):Twitter編[↑B]


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1997年から運営している個人サイト。2002年にブログ化。オタクネタを中心で書いていたが、最近はウェブサービスの話題が多い。
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