2005/04/13
人に聞いてみたいのは成功例より失敗例
naoyaのはてなダイアリー - 反対の中からイノベーションは生まれる
重役の七割が反対するプランでやっと先手が取れるという松下幸之助氏の持論に対して。
shigenoの日記 反対とイノベーション
成功例の裏には大量の失敗例が隠れているのを見逃しているという指摘。
個人的に感じるのは、成功例の裏には成功を確信している人が必ずいるということ。そして、そういった先見の明のある人がイノベーションを生み出していくのではないかと思う。成功を確信している人がいないところでは成功はないというのは感じます。
確かにイノベーション(革新性)というのは常識を壊したところから生まれるんですが、常識から完全にはずれてもダメで、半歩先を行くのが良いとよくいわれます。
だから、社内で反発があっても、その半歩先を理解してくれるユーザーが反応してくれればいいんですが、いくら革新性があっても、高額商品だと、すぐにはユーザーが反応しないなんてこともあります。
たとえば、HDD/DVDレコーダーはまさにいい例で、最初は好き者しか買いませんでしたが、今では立派な人気商品になりました。でも、ソニーなんかはせっかくClip-onという高性能なHDDレコーダーで先行していたのに、それをメリットに活かせなかったりしてます。
もちろん革新性があっても、ユーザーのニーズに合わずに失敗していった商品も多数あって、家電商品でいえばDATやらepやら死屍累々。epなんかはどう考えても、やばかったですが…。
高額でない商品、たとえばネットサービスなどでは、最初に反応がなかったら、その後も反応がないまま収束していくという光景はよく見かけます。データを調べた訳ではないので印象論なんですが、盛り下がったネットサービスの再起って難しそうな気が。低価格商品の場合、初動の動きが鈍かった場合、何かの突発的な事件で急にニーズが生まれて…なんてことがないと再起しにくそうです。
以前から思っているんですが、世の中にもっと必要なのは成功例の話ではなく、失敗例の話ではないでしょうか。それらを知って、ああ、あれはここがまずかったんだ!とみんな学習できます。「プロジェクトX」ではなく「プロジェクト×(ペケ)」が必要なんですよ!
問題は、みんな失敗談なんて話したがらないこと…。実現性が高いのは、成功した人が、かつてこんな失敗をした、なんて話をしてくれるぐらいだろうから、成功した人たちに失敗談を聞く書籍を誰か企画して欲しいところ。
※追記
『ハッカージャパン』にて、「失敗の歴史を追う プロジェクト×(バッテン)」という連載があるそうです。「IBM PCはどうやって生まれ、どうやって消えていったのか」「さらばISDN、さらば交換機」と主にコンピュータネタのようですが、「特許紛争で失速したライト兄弟の飛行機ビジネス」「ニセ札犯にもスルーされる2000円札の失敗」といった一般ネタも。これはぜひ単行本で欲しいなあ。
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『失敗学のすすめ』という本が出ていて、4月に文庫版が出たようです。現在売り切れの模様。
☆ JST失敗知識データベース ☆ 科学技術分野の 事故や 失敗の 知識と 教訓
科学技術分野の事故や失敗の事例を分析したデータベース。上の『失敗学のすすめ』の著者、畑村洋太郎氏が統括して、科学技術振興機構が提供してます。失敗を原因、行動、結果の観点で分類した「失敗まんだら」を使って、失敗事例を検索可能など、かなり充実していて必見。
『失敗』SIPPAI・ドット・コム(失敗学な『ナレッジマネジメント』)
「失敗」に関連したページへのリンク集。
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−この記事に関連しているかもしれない書籍−
失敗学について。ご参考までに
http://homepage1.nifty.com/access/sippai/
失敗事例に関してこんなのがあります。
・失敗知識データベース
http://shippai.jst.go.jp/fkd/Search
「失敗」で検索すると、教えていただいたサイトが上位に出てくるんですね。
情報どうもありがとうございます。
どちらかというと僕が言いたかったのは「反対がある企画はいい」ってことじゃなくて、良いものには反対がつきものだから臆せず実行すること、てことなんですけどね。
失敗事例データベースは有益な反面、反対意見を援護するための重要データですよね。そこから例えば「物事は辛抱強く継続する」的な本質を見抜くだけに使えればいいのですが、具体例をあげて「これはこうだったから失敗する」という話に使うだけにはしたくないところ。
全く同じことを A と B という人がやっても、A は成功して B は失敗するということは、往々にしてありますしね。(笑)
日本では武士道の時代から失敗を恥として隠す習慣(もしくは美徳)が定着していたので、なかなか活きた失敗事例に学ぶチャンスが少なかった側面があると思います。
そのようななかで、戦前までは軍隊内部で、失敗から学ぶ習慣があったと聞いたことがあります。血で購った尊い教えとして語り継いだといいます。
かつて私も大学受験のころ、受験の失敗談のほうが役に立つと切実に感じたことを思い出しました。
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