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2005/03/19

box サイト名+さん付けの呼び方の普及は個人サイトのメディア化の証 はてなブックマークに追加 MM/memo投稿 del.icio.us entry

Broadband Watch 「ブログ自体が人格化する風潮が」Movable Typeのビジネス活用セミナー

 実際にヌーベルブログを運営していく中で、新野氏はある面白い特徴に気づいたという。「一般ユーザーのブログでヌーベルブログが話題になるとき、『ヌーベルブログさん』と、さん付けで紹介されることが多い」という点だ。

 新野氏はこれを「ブログは運営者がハッキリとしている。よって、ブログ自体に人格があるような、独特の感じ方がネット文化として根付いているのでは」と分析。企業という法人のサイトであるにもかかわらず、内容が面白ければ一般ブロガーからも好感やシンパシーを得やすい……というのが新野氏の考えだ。

 これはブログから個人サイトを知った人の誤解(ネットで運営者がハッキリとしているサイトが増えたのはブログからというありがちな勘違い)があるなーと思っていたんですが、それに関して。

「ブログ自体が人格化」の半分は木村剛の影響のような気がするけど間違いではない :小林Scrap Book

一方、「ブログ名+さん」という呼称については、私が認識している範囲では木村剛氏が最初に始め、広まったものです。最初は著者名=ブログ名の「小鳥」さんを呼んだところから。
 このツッコミに、起源はそこじゃないよーと思ったんですが、説明し始めると歴史話になって面倒だなあと思い、URLのメモだけにとどめてました。

RERO!! ウェブサイトの記事志向化
 有名サイトなら管理人の名前も話題に出やすいので憶えるが、小・中規模のサイトだとプロフィールページを憶えることがない。だから、この呼び方は著者名よりサイト名の方が認知度が上になっているからではないか。そして、ウェブサイトの記事志向化がこの呼び方を広めたのではないかという意見。

Kourick SuBlog - 【サイト名+さん】の起源はどこにあるか。
 起源に関する情報、そして考察はこちらで大体網羅されている力作の記事。起源が気になる人は必読。この記事を知って、書くことが少なくて済む!と思ったので今回の記事を書く気になりました。

 「サイト名+さん」付けを僕が初めて見たのは、1999年頃から登場してきた個人ニュースサイト群を見ていた時でした。sawadaspecial.comは、最初は「sawadaspecial」がハンドルではなかったけど、そっちで呼ばれることが多いのでハンドルを変えたという事件があったはず。細かい情報がどこかちょっとわからないんですが。
 その前にあったWeb日記文化では、サイト名よりハンドルが重視されていたので、この動きにちょっと軽い衝撃を受けました。テキストサイトは、このWeb日記文化の流れにありましたし、こういった個人が主体のサイトでは、サイト名よりハンドルが重視されていました。
 また、当然の話ですが、ライター活動などをしていて、すでに有名な人の個人サイトはサイト名で呼ばれることがなかったです。

 最近面白かった事例はR30さんのハンドルネーム変更。
[R30]: ハンドルネーム、変えました

一応プロフィール欄にはshintakkinというハンドルネームを書いてあるんだけど、そっちは誰も呼んでくれなかった。以前のタイトルの時はそっちで表記されることが多かったんですが、タイトルを変更してから誰もプロフィール欄を読まなくなったのかしらん?いや、きっと口にするのが恥ずかしい響きだからだ。間違いない(爆)
 もともとのハンドルネームを誰も認識してなかったという(笑)。

 「サイト名+さん付け」というのは、まず著者名よりサイト名の方が有名だから、そうなりやすいというのは大前提で。そして、それは個人サイトが増加していき、閲覧者が増えていくとこの呼び方に拍車がかかっていったと。その呼び方に拍車をかけた個人サイトの増加というのが、一つ目は個人ニュースサイトであり、その次はバーチャルネットアイドル(VNI)であり、次はブログだった。そして、そのたびに歴史の継承は行わず、断絶が起きると。
 だから、木村剛氏が最初に「サイト名+さん付け」を使ったというのは誤解なんですけど、この呼び方をブログで初めて個人サイトを運営した層に広めたという面はあるでしょうね。
 最初の記事の「ブログの人格化」(サイトの人格化)も、ブログから始まったというのはもちろん誤解なんですが、その分析自体の「個人サイトの人格化」というのは、確かにそういう傾向があると感じます。

ARTIFACT ―人工事実― | ネットの文体/敬称どうしてますか
 「サイトの人格化」に関しては過去にこんな考察を書きました。

 他人が自分にどういう敬称をつけているのかも面白いんですが、「ARTIFACT」「ARTIFACTさん」とサイト名で言う場合、名前が出てくると結構「氏」が多いです。
 「サイト名+さん」は、親しくもないのに管理人の名前に「さん」をつけるのは気が引けるという気分からきているのかなーと思ったり。親しみのある会社や取引先の会社の名前に「さん」をつける感覚がありますが、あれと同じでサイトに人格があると見なして、親しみありますよーとアピールする感じ。
 僕の場合、ある程度、相手の意見にしっかり反応する場合は、サイト名だけではなく管理人の名前をなるべく書いてます。複数管理人のサイトも増えてきたので、書いた人をはっきりさせるという意味もあります。

 今まで「個人の名前を知られる」というのは、マスメディアを通じてしかありませんでした。個人の意見を広めるのはマスメディアしかなかったからです。でも、マスメディアの対抗として、ミニコミがありました。しかし、そのミニコミが有名になっても、それを作っている人自身の名前というのは意外と憶えられませんでした。メディアの中で署名で発言している人は別として、メディアを作っている人自身というのは認識されにくかった訳です。これは、今のブログでの状況を彷彿とさせます。

ARTIFACT ―人工事実― | before README論争世代

サイトが増えて、サイト名と管理者名の両方を憶えてられないという事情はあるんでしょうが、雑誌や新聞のように、執筆者の名前よりそのメディア名のほうが先に立つという変化なのかも。
 昔、こう書いたように、個人サイト(ブログ)が雑誌や新聞のようにメディアの一つとして捉えられているようになり、実際に書いている人よりもサイトの方が先に認識されるようになり、「サイト名+さん」にも抵抗がなくなってきたんではないかと。

 この流れが生んだ現象の一つとして、ブログの記事もマスメディアのサイトの記事と同じ扱いになってきているというのがあります。マスメディアの記事だと当事者から反論をもらうなんてことはないので、書き飛ばすことが多いですが、個人のブログに対する記事でも同じような感覚で書いてしまい、相手は感情を害して、それで発生するトラブルもよく見かけます。
 ブログに対する反応を書く時は、あくまで相手がいるというのを意識して書いたほうが無駄なトラブルは生みません。

 「サイトの人格化」の普及から考えると、ネットで有名になった人が、複数のサイトを運営した時、サイトの名前から関連性が思いつかなければ、たとえ同じハンドルネームで運営していても、完全に別のものと捉えらる人が多そうな気がしてきました。
 あと、サイトの名前にハンドルネームをいれておいたほうが、有名になった時にハンドルネーム変更などの事態を起こさないでしょうね。
また君か。@d.hatena 書き名と読み名
 それと、読み方が難しい、想定できない名前は、何かのイベントなどで人と会った時、すごく困るので注意(笑)。

・ネット上で完結する関係構築のためにつける HN には、読み方は不要。
・OFF 会等のオフラインを想定するなら、読み方は必要。
・おれのように 1 から 2 にスライドした人間は後悔する。不要であっても一応自分の名前の読み方は考えておいたほうがいいかも。

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Comments
投稿者 : mgkiller 投稿日 : 2005/03/19 09:23

<(サイト名)さん

田舎の中小企業あたりでは商売相手のことを「おたくさんは〜」というような呼び方をよくしますのでその辺の流れも混じってるのかなあという気がします。
所謂サイト(企業)名と(担当)個人をいっしょくたにした呼び方というか。所在を曖昧にするという日本的言語感覚なんでしょうね。

投稿者 : 小林 投稿日 : 2005/03/19 10:01

個人的には木村氏のスタンスに「そうだよねーブログの著者名調べるの面倒だよねー」と大きな感銘を受けたんですよ(笑)。

「サイト名」+「さん」の起源的なものは、パッと思い出せる範囲では「ピクスピさん」とか。
http://search.goo.ne.jp/web.jsp?MT=%83%73%83%4E%83%58%83%73%82%B3%82%F1&IE=sjis&type=sleipnir

「パワートダイさん」とか。
http://search.goo.ne.jp/web.jsp?MT=%83%70%83%8F%81%5B%83%67%83%5F%83%43%82%B3%82%F1&IE=sjis&type=sleipnir

際立った特色のあるサイト=メディア化みたいな話ですかね。

投稿者 : スープ 投稿日 : 2005/03/19 16:45

1999年で個人ニュースサイトといえば、「ムーノーローカル」は確かに頻繁に「ムーノーローカルさん」でした。そして、サイト名+さん は特にサイト管理者間でよく使われる印象です。
ただ、「+さん」付け自体は人格云々よりは日本語表現の特性かなと思います。
大手企業でも、企業名+さん はよく使われていますよね。「東芝さん」とか「電通さん」とか。やや毛色も意味も違いますが、「+さん」の幅広さでいうと研究者がよく使う「物理屋さん」や「化学屋さん」もあります。
親しみについてはおっしゃるような親しみのアピールである場合もあると思いますが、呼び捨てにして無礼になることも逆に慇懃無礼にもなりにくい敬称がちょうど「+さん」なのかなとも思います。

投稿者 : スープ 投稿日 : 2005/03/19 17:42

人格云々よりはと書きましたが、机の引き出しの奥の日記帳のタイトルではない公共性があることによってサイト名に「+さん」がつきやすくなり、しかしその公共性を得てもなおサイト名とサイト管理者に強い一体性があることが多いために、親しみのアピールだったり失礼のないようにとの意識が働きやすくなり、ますます「+さん」付けが使われやすくなっているとすれば、後者の段階を抜き出して考えると「+さん」付けはサイト(ブログ)の人格性ゆえと言うのもその通りかな、とは思います。うっかり補足することになり長文になってしまってすいません……。

投稿者 : ra 投稿日 : 2005/03/19 20:37

会社の営業どうしの場合だと「三井さんは〜」とか「住友さんは〜」のように使いますね。たとえそれが住友重工だろうと住友金属だろうと「住友さん」と呼んで重工か金属かは会話の前後から判断すると思います。たとえ担当営業の名前を自分と話し相手が知っていても。
それと同様に管理人の名前を知っていてもサイト名+さんで呼ぶという流れも中にはあるかもしれません。

投稿者 : 加野瀬 投稿日 : 2005/03/19 20:55

企業を「さん」付けで呼ぶのも影響にあるだろうというのは本文でも触れた通りでして。それもふまえて「サイトの人格化」という切り口のほうが、いろいろと思考の幅が広がるかなと思ったという。

>mgkillerさん
「所在を曖昧にするという日本的言語感覚なんでしょうね」というのは確かにありそうかなと思ったんですが、この比較をするなら、これが日本独特なのか、海外の状況を知りたいところですね。

>小林さん
ブログになってから、管理人の名前は調べてもよくわからないことが増えた気がしますね。aboutやprofileがないよ問題に通じるんですが。
更なる起源、どうもです。ピクスピやトダイでもあったとは。

投稿者 : mgkiller 投稿日 : 2005/03/19 22:00

<海外の状況

英語圏についてはかるーくですが調べてみました。といっても海外有名サイト&Weblogの上にMr.とかSirとかの色んな敬称を付けてGoogle先生にお伺いを立ててみただけですが。
俺が外語苦手なんで翻訳ソフトで読んだ限りでは、とりあえずここで書かれているような〜さん的な名づけをして相手サイトを言及している個人サイトはざっと見た限りでは見当たらないです。
そもそも日本語の〜さん的な敬称の付け方自体が無いのかとも感じました。どっちかというと揶揄する感じでわざと敬称付けてたり、別称(例えばMr.パーフェクトみたいな)で言及しているような印象が。

ただこれは母数をもっと多く調べれば出てくるかもしれないので、確証というほどのものではないんですけど。

あと、ドイツ語とかの中性名詞がある語圏やアラビア語中国語圏だとどうなるのかもちょっと興味あるんですが、英語以外の外語はそれこそ守備範囲外なんでどなたかやってもらえませんかね、という感じでひとつ。あ、これも日本的締めだったり。

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Excerpt: 個人サイトのメディア化じゃなくて、メディアを個人で発することができるようになったんじゃないかなぁ? 発端。 ARTIFACT ―人工事実― | サイト名 さん付けの呼び方の普及は個人サイトのメディア化の証  「サイト名+さん」は”ブログは運営者がハッキリとしている”こ...
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