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2004/12/22

box 手塚治虫氏と赤旗 はてなブックマークに追加 MM/memo投稿 del.icio.us entry

 最近、Weblogを始めた竹熊健太郎氏のサイトで、手塚治虫氏に関するエピソードがいろいろ語られています。
たけくまメモ: 手塚伝説(その1)禁断のプライヴェート篇
たけくまメモ: 手塚伝説(その2)お仕事篇
たけくまメモ: 手塚伝説(その3)逃走篇
たけくまメモ: 手塚伝説(その4)アニメ篇その他
 手塚氏らしいエピソードが一杯。
 逃走編のこれはすごすぎ(笑)。

●新しく手塚番になる編集者には、編集長から「常にパスポートと数十万の現金を用意しておけ」と言われたという。先生がふっとトイレに行くふりをして、海外まで逃げることがあったからである。

 さて、自分も手塚ネタを一つ。人に教えてもらったのですが、「手塚治虫 赤旗」で検索するとこんな楽天広場のサイトが見つかります。
日本共産党 佐藤まさゆき - 日本共産党…
 この方は共産党員で、昔赤旗(現あかはた)の記者をしていて、手塚番をしたことがあるそうです。
はてなダイアリー - 日々是アンニュイで指摘があったんですが、この人は1967年生まれで、赤旗連載時は60年代初期なので手塚番はできません。手塚治虫氏が亡くなった時にこのような赤旗の記事が掲載され、それをネットに掲載したのかもしれませんが、何がソースなのかは厳密には不明です。

 「赤旗」だけが例外でした。奥さんが来訪を告げると、仕事を「赤旗」用にきりかえました。「他社からうらまれます」というと、手塚さんは答えました。「『赤旗』のようなまじめな新聞にかかせてもらえるだけでうれしい。他社のは仕事、『赤旗』のは僕の気持ち」。
 事実、手塚さんは原稿料を受けとりませんでした。連載中ずっとプールし、終わったとき離島にテレビを贈ることにしました。手塚さんの発案でした。仕事の打ち上げに、編集長命で一席設けました。大衆的なトンカツ屋でした。後日、手塚さんは筆者を高級ステーキ店に呼び出しました。「礼しなきゃ」。
 「やさしくてヒューマンで、まじめ」。手塚さんの人柄そのものですが、実はこれ、手塚さんが「赤旗」にいつも使った言葉でした。
 共産党シンパだというのは聞いていましたが、ここまで激烈なシンパだったとは。

 共産党シンパだったから、手塚治虫氏は国民栄誉賞はもらえなかったという説もあります。
国民栄誉章は手塚治虫の夢を見たか
 なお没後に勲三等瑞宝章は受賞しています。
asahi.com : 飛べ! 鉄腕アトム-手塚治虫の世界 漫画年史

 とこういう情報があると、下の掲示板のような人たちを大喜びさせそうなんですが、フィクションから政治思想しか読み取れないというのはもったいない話です。
チャンネル桜 | 掲示板 日本を代表する漫画家故手塚治虫氏は左翼。

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Comments
投稿者 : otsune 投稿日 : 2004/12/22 19:03

宮崎駿の赤旗の連載マンガとかもあったなぁ。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/23 12:10

まあ、あの時代の大多数の人間が大人も含めて左よりだったのは事実。
それがソ連崩壊、共産国の軒並み壊滅的状況を経て目が覚めた、つうのが現実なんだけどね。
もっとも、最近は世界的に右寄りに急加速しているのも不安なんだけど。特にアメリカとか。

 いずれにせよ、どんな思想家であろうと手塚は世界に誇る歴史的な偉人であるのは否定しようが無い。マンガ、アニメの根幹を作った時点で20世紀最大の画家、といっても遜色ない気さえする。

投稿者 : kky 投稿日 : 2004/12/23 17:31

ちょっと思ったんですが、手塚が原稿料をもらいたがらなかったのは、
「共産党から金をもらう」ことに抵抗があったからだという可能性はないですか?
もちろん手塚が反共主義者だったとか言うんじゃなく、
特定の政党に深くかかわる(借りをつくる)ことを恐れた、というような意味で。

原稿料を取らないってのは、
一種の寄付のようなものだと考えるのが普通なんでしょうか?

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/23 19:11

作品に政治思想が絡むってのも、良くある話ではあるんだが。
それも含めて面白い。その作者の考えとか生きた時代背景とかね。

左右どちらでもある傾向だが、比較的、左寄りがよく使う手法ではあった。
その思想が現実と乖離している分フィクションとの相性が良いのでしょうな。
架空の世界の構築は現実と自己とのギャップを埋める代償行為の側面があるし。

あと、フィクションやそれに伴う表現に政治思想を勝手に見出して抗議するのはこれもまた左右限らずですな。
今までの日本ではどちらかというと左寄りが多かった気がしますけどね。
まあ、それは気のせいという事にしておきましょう。

アニメの根幹は手塚さんじゃないんじゃないかな。
ディズニーに影響を受けたと聞きますが。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/23 21:06

借りをつくるのがいやなら、そもそも原稿依頼を受けないのでは・・・

宮崎駿氏の「砂漠の民」は、赤旗本紙ではなくて
少年少女新聞の方ではなかったでしたっけ?

投稿者 : kky 投稿日 : 2004/12/23 21:55

>借りをつくるのがいやなら、そもそも原稿依頼を受けないのでは・・・

やっぱりそう考えるのが普通ですかね?

ただ、当時の共産党ってある種の権威だったわけですよ、
特にインテリのあいだでは。
「『赤旗』のようなまじめな新聞にかかせてもらえるだけでうれしい。」というのは、
政治思想的なことよりも、
マンガというジャンルの地位向上(認知)という意味で、
手塚にとって大事だったんじゃなんじゃないんでしょうか。

投稿者 : kky 投稿日 : 2004/12/23 21:59

訂正

×>大事だったんじゃなんじゃないんでしょうか。
○>大事だったんじゃないでしょうか。
失礼しました。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/23 22:31

確か手塚センセは赤旗祭りに講演人として参加していたことがあるよ。
私が小学生だったころだけど、確か政治的な話ではなくて漫画の話をしていた(白い大きな紙にマジックでさささ〜とBJを書いていたのを覚えてる)

 まあ、少なくとも左翼的思想がある程度なければあの手塚作品は描けないと思った。反国家、反権力、反宗教的な作風がやはり面白いんだし魅力。
 いずれにせよ今の時代だと赤旗と創価って同じくらいの見方されてるんだよね(笑。時流からかなりズレた部分というか・・・

 

投稿者 : マルケス 投稿日 : 2004/12/24 00:05

この記事を読んだあと、遺作『ネオ・ファウスト』とか読むと結構見えてくるものが。

このページの下の方の画像とかも。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/3684/kaihou/inter.htm
#音が出ます、注意。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/24 10:54

極端な安値受注でアニメーターの劣悪な労働環境を決定づけた手塚治虫が赤旗シンパというのも歴史の皮肉ですね・・・

投稿者 : 774 投稿日 : 2004/12/24 12:13

今でもあるのか今でもあるのか知らないけど、昔の共産党のポスターって
党員や協賛者の顔をポスターに出してたよね。
うちは、そこで手塚氏が共産シンパだってことが分かった。
ブラックジャックの後書き批評か何かに、国民栄誉賞を貰えないのはその
せいではあるまいか、って書かれてたな。
でも一時期という注釈が添えられていたので、晩年は青木雄二のような共
産党の思想とは一つ離れた位置にいたんじゃないかな?

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/24 13:41

意外と誤解されてるんだけど、アトムの時はアニメーターの給料が極端に悪かった、ということはないよ。
実際は当時の番組制作費と、それに対しての広告効果(キャラグッズなど)の売り上げが極端にでかかったので、テレビ局側が「アニメは安くて莫大な利益が稼げる」という認識を持ってしまったんだって。
ある種当時のクリエイターとしての情熱(最終的に手弁当でかなり手塚がやっていた)を逆手に取られた形が今も続いている訳で。不平を言いつつ30年以上その体制に甘んじているアニメ業界が悪いと言うしかないな・・・

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/24 22:22

そして販売されるアニメは異常な価格。
狂っているとしか思えない。
1話25分で\1,500なんてザラだし。
スポンサァが付いて放映されていた物が
あんな値段で売られているのはアニメだけだ。

アニヲタがそれを容認してしまっているのが
悪いとも言えるか。

投稿者 : 大尉 投稿日 : 2004/12/25 00:31

たとえば公安警察に追われるとします。
彼らの組織内部では、一般人だろうがなんだろうが
「左 赤」ということにして、書類が通って晴れて尾行しまくれるわけです。

そうやって自覚無自覚、かなりの人が被害を受けています。
自衛隊や警察のヘリが上を飛び回ったり、変な車や人、特に右翼やヤクザ系が付きまとったり。公安はこれらを優遇して飼いならしてるそうです。

左、赤というものに罪はないのに、なんだか汚いものを見るような気分になります。
そして、何でもかんでもそんな風にしか見られない了見の狭い人が
この国の治安を維持しているとか豪語しているのをみると、
暗澹たる気持ちが隠せませんね。

なんでもっと素直に人間はいられないのか、と。
滅びて再スタートしないとそうなれないのかな、と。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/25 04:08

クリエイターの作ったものの内容で簡単に右とか左とか決める人がいますけど、それは人間をそういう目でしか見えない単純分類主義者なんでしょうね。

 手塚作品にはあらゆる方向性の嗜好があり、性善説から悪の魅力、人間の業、すばらしさ、悲しさ、そして人知の知れない自然の驚異、はては宇宙論まで、ある意味「手塚哲学」が感じられるほど多方面に視点が跳躍する人ですから。(ブッダで仏教の尊さを描いたと思ったら火の鳥で侵略者とする見解まで)

 もっとも、主義思想以前に本人は「おもしろい漫画」を求めていたのでしょうね。死ぬまで異分野に挑戦し続けた貪欲な人です。

 

投稿者 : オリイ 投稿日 : 2004/12/26 15:37

 手塚漫画/アニメはほとんど未読/未見なのでよく知らないのですけれども(『リボンの騎士』だけ文庫版を全巻持ってます)、新東宝映画のDVDが出ているかAmazonで探していたら、リストで面白いものを見つけました。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/listmania/list-browse/-/L4SI6GUAI06M/250-2510763-6592234

 パンジャ→ジャパンのアナグラムとか、主人公が身を犠牲にして人間を助ける行為が昭和天皇がマッカーサーに言ったとされる御言葉に由来するとか、手塚マニアの人たちには常識なのでしょうか。

 以前、ネット上のどこで読んだか忘れましたが、アニメ製作時に手塚治虫はすぐ前言と異なることを言うのでアニメーターが密かに彼の言葉を録音し、矛盾したことを言った時にそれを聞かせたら、手塚治虫は真顔で「この声、僕に似ているね」と言ったそうです(記憶のみなので誤りがあるかもしれませんが)。
 一つの考え方に固執せず、インスピレーションに従ってその時その時で自分が最善と思うものに従う。上に挙げたAmazonnリストの一文に「共産党シンパとして有名ですが、その一方、選挙では自民党議員の応援もしていました」とあるように杓子定規では計れない人だったんですね。

投稿者 :  投稿日 : 2004/12/30 21:57

手塚先生の作品を読む限り共産シンパとはとても思えない。
手塚先生がシンパだったという意見は、ただ単に「手塚先生を自分達と思想を同じにしているシンパだと思い込みたがっていた」というだけのことではないのだろうか?

ジャングル大帝でのパンジョ(明治天皇)、アフリカ(アジア)、人間(白人)、という比喩は「日本がアジアを守るために白人と戦い力尽きた、しかしその志はレオ(その後の日本人)の中に息づいている」というメッセージであり、なにがなんでも「日本=悪」でなければならない、という単純思考の共産主義者には絶対に受け入れられない現実認識だろう。

手塚先生が何らかの政治思想のシンパであったとするならば、その行動は明らかに矛盾に満ちており、言い換えれば「自民党議員を応援する自民支持派の手塚先生が以外にも赤旗の仕事をも引き受けていた」と表現しても全くおかしくない。

生前の手塚先生は常人の域を超えた好奇心をお持ちだったという。
手塚先生にとって共産主義など「膨大な興味の対象のなかのたった一つ」に過ぎなかったのではないのか?
そう思えてならない。
そもそも我々凡人が僅かなエピソードを挙げて手塚先生の本質を語ることが、盲人が像を撫でて勝手な論争をしているような愚ではないだろうか?と自問してしまう。

ただ我々のような凡人にもわかる、確かに伝わってくるものがある。
それは数々の名作が結果で証明している。
「手塚治虫の漫画への情熱はあらゆる種類の壁を越え作品を生み出した、そしてその情熱は政治思想の如き下賎なものでは決して捻じ曲げられなかった」ということだ。

投稿者 : チェルノボーク 投稿日 : 2005/03/10 11:24

コンニチハ。手塚世代です。
党執行部バンザイ機関紙でしかない現在の姿からは想像もできないけれど、
昔の赤旗は新聞としても読み物としても面白かったですよ。何と言うか、もうちょっと「フツー」でした。

> なにがなんでも「日本=悪」でなければならない、という単純思考の共産主義者

こう言わせてしまう我々大人たち(⊃共産党)の駄目さ加減には恥じ入るばかりです。単純なフレーズ、プロパガンダが、言説として違和感無く受け入れられてしまう風潮。ワシらそんなんばっかりじゃ・・・
固着したイデオロギー(左右はもちろん企業のもね)を介して事を図る人々にとり、若い子たちの純粋さは、利用する対象でしかない。後継を育てる、ていうのは複製を作るということとは違うでしょうにね。

そうそう。「株屋の新聞」産経が今のスタイルになったのは、元々は低迷する発行部数を回復する策としてでした。昔は朝日読売とそれ程スタンスの違いは無かったんですよ。(←大半主観です)

あーうー。管理人さん、長々とごめんなさい。

投稿者 : 詠み人しらず 投稿日 : 2005/07/04 23:58

2つ上の文章
>>日本=悪」でなければならない、という単純思考の共産主義者には絶対に受け入れられない現実認識だろう。
 何を持って共産主義といっているのは不明だが、流れからして日本共産党のことを指すのであろう。考えるに手塚氏が最も活躍されていた70年代といえば、東京や大阪、京都を先頭とする革新自治体の時代。当時、学者を初めとして日本=悪はいいすぎとしても、日本=帝国主義に修正を加えどう革新自治体を位置づけるかに腐心していたのである。それが成功したかどうかは置くとしても日本=悪などどこで語られていたのか?単純というレッテルを貼りたいが為の書き込みにすぎない。
>>・・・その情熱は政治思想の如き下賎なもの・・・
 この論者はほとんど手塚作品を読んでいないようでwww70年代のベトナム戦争に対し、彼は嫌悪し痛烈に批判したではないか!それは作品にも何度も何度も繰り返し語られていること。彼の根底には生命への畏敬と平和への思いがあった。それを踏みにじるようにベトナムに派兵したアメリカを批判するのは当然であり、手塚氏も立派な政治思想を持った人間だったのだ。そもそも政治思想というものはそうした個人の思いから生まれるものである。こうした政治思想を論者は何か唾棄すべきものと考えているが、それは大間違である。手塚氏が生きた敗戦後の日本、高度成長の時代、そして70年代のベトナム戦争や公害問題、これら時代背景を抜きにして彼の心情を語ったつもりになっている者が多く見受けられるが、果たしてそれで目的は達せられているのか、ははなはだ疑問である。

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Weblog: theSpoke Hearsay?Breaking Ball Tracked: 2004/12/24 06:44
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Weblog: Negative Surprise Tracked: 2004/12/24 12:49
Excerpt: 選挙の頃になると「日本共産党の躍進に期待します」という文化人のコメントを集めた新聞広告(もちろん共産党製)をよく見かけるが、生前の手塚治虫さんはそこの常連コメンテーターだったような記憶がある。 それほどの共産党シンパでありながら、なぜか産経新聞(当時サン...
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