2004/08/14
レプリカント Vol.17の村上隆氏の対談記事
レプリカント Vol.17
出版社:竹書房/価格:1,260円/公式
この号で『アートとオタクの素敵な邂逅 村上隆の「これでいいのだ!」』という村上隆氏とあさのまさひこ氏の対談が載っているというのでちょっと読んでみました。
全体を通した印象としては、コミックNewtype風にいえば「村上隆完全勝利宣言」って感じ?(※ことぶきつかさ氏のインタビュー記事の見出しが「ことぶきつかさ完全勝利宣言」だった。コミックNewtypeのインタビューは変なのが多くて楽しい) 村上隆氏というのは、作品がどう受容されるかというのを常に考えて、作品を制作しているというのがよくわかるインタビューで、村上隆氏は作品よりも言動の方が面白いと思っているような人間としてはなかなか楽しめました。
立体にこだわっているのは、海外でのウケの良さが絵画と違って段違いだからだそうで。最近は映像の魅力にも興味があるとのこと。食玩をメディアとして流通させることに成功したが、第二弾をやっても造形的な部分でのレベルアップぐらいしか追い求めることがないので楽しくないとか。「SUPER FLAT MUSEUM」のロサンゼルスエディションをロスの会場で売る前、「なんでこんな安いものを売らなければいけないんだ、俺たちは普段数億円の取引をしているんだぞ?」と怒っていたディーラーが、実際に売れたのを見て、もっと入荷できなかったのか?といったエピソードには笑いました。「SUPER FLAT MUSEUM」の受容のされかたは日本でもいまいち読めないけど、アメリカはもっと読めない…。
「サトエリKo2ちゃん」は、現代アートを芸能メディアでどう流通させるかというのにチャレンジしたもの。目標はスポーツ新聞に載ることだったのだが、実際にスポーツ新聞で取り上げられてみると、芸能メディアの物語においてそれはあくまでスタート地点だった、実際には写真週刊誌で「村上隆がサトエリとツーショット」みたいなところまでいかないといけなかったことに気付いた、という話が面白かったです。
あとは、現在進行中のプロジェクト「貧乳ちゃん」は、以前のKo2ちゃんと違うとか。Ko2ちゃんは、村上隆氏はコンセプトのみの参加で立体としてのイメージは結局ボーメ氏のものだったけど、今回の「貧乳ちゃん」は村上隆氏自身のイメージを形にしたものだそうです。
村上隆氏の活躍ぶりを見て、細野不二彦氏がまた『ギャラリーフェイク』でネタにしないかなーと勝手に期待をしてみます。
あと「フィギュアについての美意識対談8 麻宮騎亜×松本平八郎」というのもフィギュアの歴史がちょっとわかって面白かったです。きくちみちたか=麻宮騎亜というのが本人の口から公式に語られたのは初めてかも。
『超音戦士ボーグマン』のアニス・ファームは当時フィギュア業界で大人気だったというのは、これを読んで思い出しましたよ。それと、『マシンロボ クロノスの大逆集』のレイナ・ストールが二大巨頭で、これで美少女フィギュアシーンが拡大したという話。また、『サイレント・メビウス』のフィギュア業界での大人気ぶりも。
今、ブックオフに行くと『サイレントメビウス』を代表に『ロマンシア』『帝都物語』といった角川メディアオフィスが当時出していたコミックスがよく安売りされてますが、こういうのを見るとブックオフは「なかったことにされがちな物件」の宝庫だというのを実感します。そういう部分をクローズアップしたものとして、この対談記事は面白かったです。
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