2003/11/26
『イノセンス』の2Dと3Dのタイミングずれ
はてなダイアリー - ウスイ スウプの日記 : アニメ/CG りろーでっど
はてなダイアリー - ウスイ スウプの日記
『イノセンス』の2Dパートと3Dパートで、3Dパートのタイミングはやはり遅い、それは技術的制約ではなく、単にイケてないだけ、でもアニメのスタッフの人たちは3D CGをあまり低く見ないで欲しい、という指摘。このような指摘は勉強になるのでどんどんしていただけると助かります。
最初に「これは演出意図なのか、CGに合わせた技術的制約なのか」と書いた時に、根本的に上手くいってなかっただけというのも考えたんですが、あれだけの技術力のあるスタッフなら意図があるのだろうと思いたいというのもありました。技術的制約というのは、解決方法はあるけど、それをやったら、作業が遅れる、といった時間的制約も含めて考えていました。
公式サイト(すごく見づらいので見てなかった)にある予告を見直したんですが、確かにコンビニでガラスが割れるシーンで、バトーの動きとガラスの動きは確実に合ってませんね。ガラスの方だけ重いというか、水の中で動いているみたい。もし、全編こんな感じだったりすると、ちょっと残念。
他の2D主体のアニメ作品での3D CG利用を見てみると、『マクロスゼロ』のCGパートは、かなりアニメ的なタイミングになっていて、動きの快感を感じさせるものになっていました。アニメーターの板野一郎氏や村木靖氏が3D CGパートのスタッフとしてクレジットされており、この人たちの協力によって、あのタイミングが生み出されたことを推測させます。それでも手描きのアニメのタイミングが好きな人から見ると「3Dっぽい」と言われているのを見かけましたし、2Dと3Dの両立はまだまだ難しいようで。
GONZO作品みたいに「2Dと3Dは別物」とするのも方法の一つなんでしょうが、作画マニア的には2Dの世界で養われたタイミングのセンスを3Dに持ち込んだ映像作品が見たいところです。
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「ガラスの破片が落ちる速度よりもバトーが早く動いている」という演出意図かなとも思いましたが、明らかに銃が落ちるタイミングともズレてますね。
たしかに全編この違和感が続くとしたら残念ですね。
演出的にという場合も、やはり見る側に違和感がでてしまったら、元も子もないと思うのです。
観る者のほとんどは、芸術作品のような一人歩きを期待してるわけではないのですから。
自分が3D業界の人間だから言えるのですが、3DCGではまだまだ制作者の目が肥えていないだけです。
その中でたまにイケてる仕事をするのは元2Dアニメーターだったりするのが常です。
ツールそのものが実写世界を落とし込むのには有利で、虚構世界の演出意図を反映するにはオペレーションによけいな時間がかかりすぎるしプロとして常に実験し続けていない限りノウハウがたまらないので業界全体がまだまだ成熟し切れていないといえるでしょう。
それでいて「俺は3DCGできるからハリウッドに近くてアニメの奴らに比べて優秀」とか本気で語る専門学校生みたいなプロもいっぱいいるのです。恥ずかしながら。
技術と表現を混同しているような中途半端な人間を淘汰できるほど層が厚くないのも3DCG業界のまだまだ至らないところです。
そういう人材を教育できていない俺みたいなカスディレクターもいるので非常に申し訳ないのですが、そんな簡単に人は伸びないのも事実。
ナウシカDVDに収録されているイノセンスの特典映像(六分程度ある)を見ると印象は変わると思います。
あそこのバトーの芝居は、銃撃を受けて拳銃をはじき飛ばされているというものなので、硝子の動きよりも早いタイミングで動いていても違和感は感じません。
スローモーションになっているせいで、普通の動きに見えてしまっているということではないかと。
業界から離れてずいぶん経つので的違いかもしれませんが、ああいう物理法則はツールにデフォルトでついてくるプラグインを未だに使っているんじゃないですか?
ハリウッドでは、シーンに合わせて独自にプラグイン開発とかしてますよね。それに確かそういう専門のプロダクションもあったはず。
予算が少なくてそういう発注の仕方はできないか・・・
長めの予告映像は見たんですよ。それからも、全体的にタイミングが遅い印象を受けていたのでした。
Sah.さんが書かれていた3Dツールは現実世界を再現するのに特化しているから難しいという指摘にはなるほどと思いました。
コンビニのシーンは電脳ハックされて、ニセの映像を見せられていたという演出意図からわざとCG臭く見せていたということだったようですね。
押井氏もなぜあのシーンだけ予告で何度も見せるのか不思議だと言ってましたし。
祭りのシーンなど、他のCGシーンはなかなか見ごたえがありましたね。
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