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▲デートで話題に出す少女漫画  ▼2003-0923

2003/09/22

box 今のオタクは文脈よりグルーヴ はてなブックマークに追加 MM/memo投稿 del.icio.us entry

 土曜に人と会っていた時に、最近オタク間で話題になったものという話になって、漫画、ゲームやアニメといった各ジャンルごとに話題を挙げていったんですが、これ!といった強力ものがないねという話に。2002年なら話題、売り上げ、現象といったいろいろな面で特長のあった『ほしのこえ』を挙げるんですが、今年はそういったものを見かけません。これから三ヶ月の間にすごいものが出るかもしれませんけど。

 その時、出た話題で興味深かったのが、従来オタクというのは作品の歴史的位置など「文脈」を押さえるものだと思われていたけど、今は「祭り」のようなグルーヴ感のほうが優先されているのではないかという話。もうちょっと分析を進めると、グルーヴがあったあと、それを文脈に定着させるという行為が過去にはあったけど、その定着行為の必要性が薄れてきている感じはします。それがオタクの一般化なのかなーと思いますが。
 文脈の定着化がないために、中心になるものが存在しづらくなったと考えられますし。
 「文脈の定着」の必要性を感じなかったオタク文化の先駆者として、やおいを中心とした女性オタク文化が挙げられます。もともと、「萌え」のようなキャラクター中心文化は、女性文化が元ではないかと考えていて、コラムでも書いたことがあります(オタク定点観測「キャラクター主導文化の台頭」)。世間でよく語られる「オタク」に、やおいなど女性方面の話がほとんど含まれないのは、文脈の定着化が行われなかったため、語りにくかったと考えると、筋道があうし。

 最近、よく見かける「○○系オタクチェック」というのは、設問を作ることによる自分語りのツールだと思っているんですが、男性オタク文化の中でも、何がオタクなのかわかりにくくなってきたから規定を作りたいという衝動があるのではないかと考えてます。

参考:
はてなダイアリー - K氏の読む価値なし終日記 : 現代系オタ
はてなダイアリー - 僕らのロリポップは何か純粋なものだった : 次世代オタクの特徴
はてなダイアリー - へんたいじゃぱにめーしょんせかんどしーずん : 俺の仲間の特徴 自分語りをするならこれぐらいしようというもの。
はてなダイアリー - ひとみのモスコミューン本部(科学の陰謀だ!) : ひとみ版現代系オタ略して「ι」(イオタ)度チェック
はてなダイアリー - マスター亜細亜主義。 : ιチェック?
はてなダイアリー - Welcome To The Desert Of The Lunatic! : 活字系オタク度チェック
はてなダイアリー - ワルイヒト : オルタナ系オタクチェック

 このオタクの規定に絡んだ話では、あなたのハート(本音)に毒針よ(はーと BBSで、流血コスプレの生体欠損話に対する反応で、あれは生体欠損ではなく、メカ露出だ、ARTIFACTはサブカル論者だからオタクの欲望がわからないというものがあったのが、ちょっと驚きでした。
 なぜ生体欠損と思ったかは、言葉が足りなかったなと思ったので、あとで追記しましたが、もともとは男性的欲望と思われた生体欠損が、女性側の方から表れたのが面白いと思ったのであり、別にいまさらその欲望の存在自体になんて驚いていません。それは、1980年代のホラー漫画ブームの話を書いたので読めばわかると思いましたし。
 エロゲー雑誌という男性オタクの欲望を商品にしていたものを作っていた自分の発言でさえも「サブカル」といって片付ける価値観は興味深かったです。
 なお、エロゲーにおいて生体欠損やメカ露出は、ソフ倫の規定絡みか、作品はほとんど見かけませんでした。メカ露出に関しては、実は士郎正宗氏がいやってほどやっているので、それを考察すると面白いかも。

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Comments
投稿者 : ysano 投稿日 : 2003/09/23 02:47

あー、本筋とは関係ないかもしれないですけど。
私がこのサイトだけを見たとしたら、ここはオタク文化考察サイトではありますけれど、執筆している加野瀬さん自身はオタク側には入らないのではないかという印象を受けました。もっと言うと、いわゆる主体的観点で考える(斉藤環的な)オタクではないという感じでしょうか。
職業的影響もあるのだと思いますが、集団的・統計的観点でのオタク分析は素晴らしいと思います。でもそこが、サブカルを連想させる部分でもあるなぁと感じました。なんていうか、サブカル分析の一部にオタクが配置されているような。
いや、印象なんで、どっちだ!とは言い切れないのですが。

投稿者 : がんま 投稿日 : 2003/09/23 22:29

定着ですか。させたくても出来ない作品しか無い気がしますね。どれを見ても全て同じなのですね。斬新なものが全く無い。マクロスやプラレス3四郎やバイファムとかがリアルタイムで放送されていた時代は、あれもこれも前例がないものばかり、心より面白い!と思えた作品が多かったんですが。

大昔ってのは、アニメを見てアニメを作るって人、少なかったんですよね。昔の、それこそダイコンやトーコンの頃のオタクって、今よりもっと頭も良かったし好奇心も強かったと思います。SFと決別し、コミケを築き上げた時点で、オタクも質が変わってしまった様に思います。

オタク文化もSFに限って言えば、むしろ今年は豊作でしょう。ストラトスフォー、ステルヴィア、そしてプラネテス。徐々に本物に近づいているのが面白いですね。漫画も小説も今年は、斬新な作品が多いです。第六大陸は言うに及ばず、今週連載開始の、イブニングの「まっすぐ天へ」もなかなかあなどれませんよ。

投稿者 : 加野瀬 投稿日 : 2003/09/24 16:06

主観、客観という視点は関係ありそうですね。自分の趣味を冷めた視点で見ているとサブカルなのかなーと思うことも。
更科さんがわかりやすい説明を書いていたのでTrackBackしておきます。

自分も、がんまさんが言うような80年代辺りはオタク文化が勃興していく時期なので一番盛り沢山だと思うんですが、それは自分が思春期に経験したからそう見える部分も強いとも思うし、そればっかり強調していると、Invitation10月号の中森宮台対談になりそうなので、避けております。
オタクを偏差値という点で見ると、当初ハイカルチャーだったファンタジー(『指輪物語』)が『ロードス島戦記』になり、『スレイヤーズ』になっていくなんて構図がありますね。
だから、角川書店のコンプティーク系列の雑誌はオタクの偏差値を下げたという考え方もできると。『サイレントメビウス』はサイバーパンクの大衆化。

TrackBack −この記事に言及したサイト−
Weblog: はてなダイアリー - Natural-Color-Paranoia Tracked: 2003/09/24 16:07
Excerpt: オタクが主観的な思い込みでしか話さないからオタクなんだとしたら、対象と距離を取って客観的な視点で理解することを志向している評論家タイプはオタクじゃないし、加野瀬さんやオレは間違いなくオタクじゃないね。いけすかない糞サブカル野郎だよ(笑)。
Weblog: 切込隊長BLOG 〜俺様キングダム Tracked: 2003/09/25 04:10
Excerpt:  一般的なビジネス領域との接点を微妙なバランスでかわし続けてきたオタク的なものを、みすみす通俗的なもんにするのもどうよと思い悩んでいたところにこんな発言が。 ...
Weblog: igi@バーチャルネット名無し。 Tracked: 2003/09/25 09:38
Excerpt:
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