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2003/08/25

box SCE久夛良木氏の発言からUMDの未来を予測 はてなブックマークに追加 MM/memo投稿 del.icio.us entry

ZDNN:PSP、PSX、UMDの真の狙いは?――ソニー・久夛良木氏が解き明かす“点と線”
 最近、ソニーの戦略の分析が多い本田雅一氏が、SCEの久夛良木氏にインタビューをし、それを元にした分析記事。久夛良木氏へのインタビュー自体は載らないんですかね。
 この記事で気になったのがUMDの記録型は出さないという発言。録画した番組を外で見る時などは、メモリースティックPROを使って欲しいと考えているそうです。
ZDNN:ソニー、携帯ゲーム機に参入。キーワードは“21世紀のウォークマン”
 PSP発表時でも明言してましたが、ウォークマンによって音楽の聞き方が変わったように、UMDによって、デジタルコンテンツの閲覧スタイルを変えようということでしょう。
 しかし、記録型を出さないということは、従来の携帯型プレイヤーとは違った展開になってくるはずです。ウォークマンやMDプレイヤーは、LPレコードやCDがあり、それをカセットテープやMDに好きなように録音して外で楽しめるのが利点でした。しかし、カセットテープやMDといったメディアでのコンテンツ販売は試みこそありましたけど、成功したとは言い難いです。UMDでは、コンテンツ販売が目的なので、デジタルコピー問題も含め、その反省を元に記録型を出さないんでしょうけど、現状において携帯型のメディアは、「据え置き型のプラットホームにあるコンテンツを編集して外で楽しむもの」という認識になっています。それをブレイクスルーするためのアイデアは何なのか?

ゲームの他、映像コンテンツもUMDで流通させる。映画はもちろんだが、その週に放映されたテレビ番組やゴルフレッスンビデオ、電子ブックなどを駅の売店で雑誌のように販売するといったアイディアもあるという。今週見逃したあの番組、来週の放映前にUMDを買って見ておこうか、といった具合だ。
 このような映像コンテンツを現在のDVDと同じ感覚の価格で販売しても、さすがに買わないでしょうね。見逃したテレビ番組を見るためだけに1000円以上払うのは厳しいです。これがレンタルの300円ぐらいなら払えるかなと思うので、レンタルUMDは構想に必要そう。TSUTAYAやゲオと組んだりするんじゃないでしょうか。

久夛良木氏はゲームソフトについて触れなかったが
 これはDVDのような据え置き型プラットホームによるコンテンツビジネスは既に充分大きくなっており、今後大きな伸びを期待することはできないという発言を受けてのフォローで、本田氏がこのことはゲームにもいえるだろうと書いているのですが、ゲーム機メーカーの社長自身がゲームソフトについて触れなかったというのは特筆すべきでしょう。
 SCEの視線は、ゲームメーカーではなくそれ以外の層に向かっていて、ゲームはあくまでデジタルコンテンツの一部として考えている姿が浮かびます。

将来、SD品質の映像コンテンツ配布はUMDへと収れんさせ、HD品質はBlu-rayへと向かわせることを考えているという。
 ここから考えるに、DVD(SD品質の映像メディア)の置き換えを狙っているのなら、PSPはテレビ接続用のオプション機器が出るのではないでしょうか。ソニーでは2時間程度の映像ならDVD相当の画質といってますし。
 HD品質の映像コンテンツの普及のためには高品質のテレビの普及が前提ですけど、実際には21インチ程度のテレビを使っている人が多いですし、今後もそれが減るとは思いにくいです。そういう画質を重視しない層は、携帯用メディアと据え置き用メディアが兼用できるのなら、そっちに流れるでしょう。いまやCDはいらない、MP3だけでいいといっている層も結構いる訳で、それの映像版と。音楽でいえば、DATを買うのがBlu-rayの人で、MDを買う層がUMDのターゲットとしている人たちになってそうです。
 現在考えられているのは、映像コンテンツの配信だけですが、普及すれば、CDに変わるコピーされない安全なメディアとして音楽にも使いそうです。SACDやDVDオーディオがなかなか普及しないことを考えると、こっちのほうが現実的だし。

 あと、DVDの欠点として、DVDオーサリングの貧弱さがあります。よくDVDでゲームができる、なんて言われてますが、互換性の低さや表現能力の低さはご存じの通り。
 しかし、PSPならその辺をクリアーしたものができます。普通の映画のようなリニアな映像作品ではDVDに画質で負けますが、動画を多用したインタラクティブなタイトルなら断然PSP+UMDが優位になってくるでしょう。
 たとえば、音楽の場合、音楽+ビデオクリップ数本が収録されたアルバムというのは、現在だとCD-EXTRAにしてますが、これがUMDになって、CDと同じ価格で出れば、充分魅力的でしょう。

 UMDを単純に「携帯型メディア」として考えると、最初書いたようにコンテンツ販売用メディアとしての魅力は薄いですが、「据え置き型兼携帯型メディア」と考えれば、いろいろクリアーできるのでは。
 それと、漠然と感じるのは、デジタルコピーの温床であるPCをコンテンツの閲覧プラットホームからはずそうとしているということ。デジタルコピーの流通をある程度止めるために一番効果的な作戦というのは、PCでの閲覧禁止ですから、SACDやCGMSの映像のようにPCでは扱えないデータが増えていくことでしょう。
そして、PCは画像・動画制作などの「制作ツール」として特化するしかないんだと思います。

 参考のために、本田氏のソニー関連のコラムをクリップ。
ZDNN:Interview:CLIEはどこへ行くのか? このインタビューでも、最後にCLIEとPSPの棲み分けについて、イヤな質問をしてます。
ZDNN:痛快? それとも無謀?――PSPとPSXに見るソニーの半導体戦略
ZDNN:なぜ任天堂が敗れ、ソニーが勝ったのか――E3で考えたこと

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