2003/08/21
フィクションでよく見かける「実際にはありえないこと」
はてなダイアリー - 恐がり - 模倣犯 : 表現の画一化
大友克洋氏の漫画『童夢』の「人間がコンクリートの壁に叩き付けられて、球状に凹む」という表現が、当初の「超能力による現象」という意図が伝わらず、本当の物理現象として誤解されるようになり、いろいろな漫画で使われるようになった、という指摘。
これはオタクというか、作品表現において一般的な現象じゃないですかね。たとえば、誘拐する時にハンカチに染み込ませたクロロホルムを嗅がせてすぐ気絶させるというシーンがよくありますが、実際にはこううまくいきません。クロロホルムは揮発性が高く、ハンカチに染み込ませても扱いが難しいですし、ちょっと嗅がせたぐらいでは頭が痛くなったりするだけで、すぐ気絶しません。逆に使う側も、頭が痛くなったりすると。なお、致死性物質なので、嗅がせ過ぎると死んでしまいます。恐ろしい。
コンクリート絡みだと、人が壁に叩きつけられた時にコンクリートが人型に凹む、なんてのがありますが、飛び降り自殺のあとを見ればわかるように、人間のほうが潰れてしまうでしょう。
このような「実際には起きないんだけど、いろいろな作品で使われたから、それが普遍的表現だと思われるようになる」という現象はいろいろなところで見受けられます。
ちなみに、『童夢』で球状に凹んでいるは、『AKIRA』のアニメを見るとよくわかりますが、大友ワールドの中では「超能力は球状に発動する」という架空の設定があるからなんでしょう。
関連:
それをやっちゃぁおしめーよ。 [シアターサブタイトル内のコンテンツ]
フィクションではよく見かけるけど、それはないよなーという描写のリスト。どれも笑っちゃうんですが、特に「学芸会で木の役、または草の役」はいいですね!
追記:
クロロホルムのことを調べていたら、戦後の主な誘拐殺人事件やザ!世界仰天ニュース(22)で、クロロホルムが実際の誘拐事件に使われたという記述を発見。
重箱の隅 ☆雑学メルマガ☆ vol.1000 これを読むと「10分ぐらい嗅がせれば気絶するけど、数秒で気絶することはない」といった辺りが妥当みたいです。
あるボーイズラブ系のサイト(リンクしていいのかわからなかったのでリンクしません)からこの記事にリンクがあったんですけど、そこで少年漫画の暴力シーンは、実際にやったら死ぬだろうという描写が多く、それでお子様が限度や加減を誤解しているのではという指摘があり、確かにその面は否定できないんではと思いました。
これがギャグのように明らかに「ウソですよー」という信号を出しているようなデフォルメ度の高い作品ならともかく、ある程度現実性を持っていると思われる作品での描写というのは、気を付けたほうがいいんでしょうね。
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