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2003/07/05

box JBAの問題点に関する報告/JBAとネオテニーの関係について はてなブックマークに追加 MM/memo投稿 del.icio.us entry

 以前から、JBA(Japan Blogging Association)という組織には問題点があると思い、何度かサイトで指摘していました。しかし、特に改善される気配がなかったため、JBAの設立者として名前を連ねていたネオテニーの関係者の方々に相談させていただいたのですが、それを報告させていただきます。

 コアなネットユーザーなら、JBAはただのお笑いサイトだと思っているでしょうが、Weblogを知らない人がJBAに辿り着き、Weblogとはこういうものであると認識する可能性は充分あります。
 実際雑誌メディア上では、何度か日本のWeblogの代表団体として取り上げられています。しかも、MacPeopleでは、Blog Users MLをJBAが運営していると書かれたりと、メディア側の認識も不用意なものとなっています。

■JBAの理念
 まず問題をわかりやすくしておくためにJBAの理念を紹介しておきます。この通りの団体だったら、自分は何も言う気はありませんでした。
JBA - Japan Blogging Association: Welcome to the Blog!

JBA - Japan Blogging Associationは、「Blog」の推進と発展を目的として2002年10月に設立された協会です。本JBA websiteをJBAの主な活動拠点とし、あらゆる面からBlogについての議論を行い、Blogの未来を考えるとともに、様々なBlogやbloggerの方々のご紹介、ソフトウェアや技術、イベント等のご紹介を行い、Blogに関する情報の共有、提供を役割として活動します。 JBAでは、Blogの持つ最大の魅力である、「コミュニケーション」を重要なテーマとして取り組み、Blogの豊かな未来の可能性に貢献したいと考えています。皆様もBlogを立ち上げ、是非JBAにご参加ください。

■自分の考える問題点
 そして、現在のJBAには上に挙げた理念とはかけ離れた状態であり、以下に挙げる問題があると考えています。

○BLOGに関する組織だといいながら、BLOGに関する情報の共有、提供が行われているとは言えない。
○トップベージに大きなサイズの動画、音声データが埋め込んであり、ナローバンド環境やスペックの低いマシンで閲覧することを考えていない。
○サイトに掲載している画像や動画、音声データはJBA以外の人物、団体が著作権を持っているものがほとんどであり、著作権者に問題視される可能性は多々ある。もし、問題視された時、「日本のBLOGの代表」と称する組織だから、BLOGがそのようなイメージで捉えられてしまう可能性が高い。
○最大の問題は、JBAのサイトにCreative CommonsのPublicDomain指定という「権利をすべて放棄する」一番強力ライセンスをつけていることである。このため、第三者(特に日本語の読めない海外の人)がライセンスを見て、JBAでリンクされている画像や動画、音声データもすべてがCreative CommonsライセンスのPublicDomain指定にあると勘違いする危険性がある。
○そのような問題のあるサイトを、海外の人間が日本のBLOGに関する代表団体と認識をしてしまう危険性がある。

 結城浩氏がクリエイティブ・コモンズのライセンスをWeblogツールで使うことの危険性で簡潔に語られていますが、重要な部分を引用させていただきます。

・Weblogツールを使ってWeblogを公開すること――これは何の問題もありません。
・Weblogに、Creative Commonsライセンスを適用すること――これも問題ありません。ぜひやってください。
・Weblogに、自分が公開する権利のある画像を掲載すること――これも問題なしです。
・Weblogに、自分が公開する権利のない画像を掲載すること――これは問題です。Weblog作者は画像の著作権者から訴えられるかもしれません。
・Creative Commonsライセンスを適用したWeblogに、自分が公開する権利のない画像を掲載すること――これは大問題です。Weblog作者だけではなく、Weblogのライセンスをみて画像を利用しようと考えた第三者も、画像の著作権者から訴えられる可能性が出てしまうからです。
 これに関してはJBAだけではなく、他のサイト運営者の方は充分注意すべきだと思います。特にMovableTypeを使っている方は、Creative Commonsライセンスを使っている人が多く見受けられますので。

■ネオテニーとJBAの関係
 さて、問題の大部分は、JBAの中で一番よく記事を投稿しているmpm氏の問題であるとは思うのですが、mpm氏はotsune氏との論争を見た限り、相手と議論をしようという意志がないと見受けられました。
参考:羊堂本舗 ちょき - blog論争
 そのため、最初に述べたように、JBAの設立者として名前を連ねていたネオテニーの関係者の方々、伊藤穰一氏、南一哉氏、平田大治氏に相談させていただきました。
 平田氏からお返事をいただき、そこでわかったのですが、ネオテニーはJBAの設立には関わったものの現在の運営には関わっていないそうです。そのため、現在のJBAについて、アドバイスすることはできるが、直接行動することはできないとのこと。
 ネオテニー側がJBAのサーバーの管理を行っているm.e.s.h.の須之内氏に連絡をして、Creative Commonsのライセンスははずされ、最大の問題は解決しました。
 しかし、その後の進展は特になく、JBAの現状が理念とかけ離れていることには変わりません。
 ネオテニーの方達も現状をよしとしている訳ではないそうですので、今後の対処を期待します。

■補足資料
 mpm氏は一度JBAを脱会したのですが、下記のような流れで再度JBAに戻ったという経緯があります。
JBA - Japan Blogging Association: MPM復活(TKMの説得)
 この時、武邑光裕氏のメールによって戻ったと本人は書いています。

伊藤氏の歓迎コメント

Welcome back. ;-)
Posted by: Joi Ito on February 20, 2003 04:38 PM

武邑氏の歓迎コメント
奪回です。mpmのいないblogなんて...mpmのわけのわからないコメントにどれだけ救われたか...
mpmがいないblog?寒ソー。そしたら「脱会」かな。
友在れ、mpmおかえりなさい。
Posted by: tkm on February 20, 2003 05:33 PM

明神氏の歓迎コメント
おかえりなさぁーい。
mpm復帰をよろこぶあまり、tkmからここへのコメントを催促するメールがきちゃいました。
復帰についても早速ブロりましたが、今回の脱会騒動でボクのblogへのアクセスが普段の倍以上ありました。今後も定期的に何かやらかしちゃってください。

tatu画像は刺激が強すぎます。

Posted by: myojin on February 20, 2003 07:00 PM


 このようなコメントを見たので、JBA設立関係者の伊藤氏や武邑氏はmpm氏に影響があると考えていました。


 事実報告とは別に今回の件で感じたことを述べます。

 Creative Commonsの考え方は興味深いものであり、関心を持っている人も多いと思います。しかし、Creative Commonsを実際に使おうとすると、現状の法律とは合わない部分もあり、その取り扱いには充分気を付けるべきです。
Joi Ito's Web - JP: Joined the Creative Commons Board
 また、伊藤穰一氏は本人のサイトで告知されたようにCreative Commonsの理事になったそうですが、伊藤氏は自分が立ち上げた組織のCreative Commonsのライセンスの使い方に注意を払っていなかったということになります。
 そのような人が理事になったら、Creative Commonsを疑問視する人たちから見れば、問題視されるののはもちろんのこと、Creative Commonsの理念、活動に賛同する人達の疑念すら招きかねません。

 JBAという組織の運営に現在ネオテニーが関与していないというのは、外部から見ていてそうではないかとは思っていましたが、本当にそうだったのには驚きました。
 もともとJBAという組織の立ち上げは、武邑光裕氏のサイトで告知されました。
TKM (gourmet)blog: Birthday
 そして、準備運動が行われます。
JBA - Japan Blogging Association: JBA BLOG 準備スレッド
 ネオテニーの方々や武邑光裕氏、飯野賢治氏が参加されています。

 こうして「日本を代表するBLOGの組織」として立ち上がったのですが、その後何か問題が起きた時でも、設立時に参加した人たちの積極的な発言は見られませんでした。
 また、設立に参加した人たちのWeblogを見てみると、飯野賢治氏のWeblogは2003年の元旦以来、更新が止まっており、武邑光裕氏も3月で更新停止。
 あの騒動のあとに、JBAがきちんとした活動をしていれば、当時批判的に見た人も認めたでしょうが、振り返ってみれば、自分たちが設立に関与した組織の運営には関与せず。
 通常、組織を立ち上げた後、その組織に積極的に関われなくなったというのなら、運営権を他の人に譲るなりしますが、JBAの設立に関わった人たちはなし崩し的にJBAからフェードアウトしてしまいました。結果として、現在のJBAは、代表者がわからない、構成員も不明、という組織といえるほどの統制がとれたものではなくなっています。

 結局JBAを設立した意図はいったい何だったんでしょうか。BLOG騒動時「日本の個人サイト文化を知らなかった業界人のハシカ」と椰揄されましたが、現状を見るとそう言われても仕方がないと思います。

JBA - Japan Blogging Association: hotwired blog 特集だー
 ここで、JBAの方々がBLOGのオーソリティであるという自負からか、HotWiredの特集に対していろいろコメントしていますが、批判というより、ただの愚痴にしか見えません。
 自分たちへの批判は「誹謗中傷」で、otsune氏やyomoyomo氏への言動がきちんとした批判になっているかどうかの検証もしない。
 そういう人たちだからこそ、Creative Commonsのライセンスのデリケートさを考えずにライセンスを使い、内部で問題にならず、外部の人間が指摘するまでそのままだったんでしょう。

ishinao's WikiLike - JBAの人たちって
 なお、過去にはishinaoさんによる真剣なJBA批判もありました。これさえも耳に入らなかったのでしょう。

 現在、MovableTypeのサイトがかなり増えましたが、これはJapanese Language Packを作ったネオテニーの平田氏、そしてそれを元に日本語化パッチやインストールドキュメントを作られたみらの氏のおかげです。また、現在ではblosxomに変わりましたが、チャンネル北国tvのサービスもMovableTypeを使ってみたいという需要にこたえていました。
 そして、BLOG騒動をきっかけに日本のBLOGツールといわれたtDiaryにMovableTypeが提唱した機能であるTrackBackが導入されたり、TrackBackやキーワード機能など魅力的な機能を持ったはてなダイアリーが登場したり、MovableType以外の海外製BLOGツールがいろいろ紹介/日本語化のノウハウやパッチが発表されたりと、Weblogを巡る状況が活性化されました。

 こうして振り返ると、日本のBLOGというのは、JBAに関係した人たちが「BLOG騒動」を巻き起こした結果、日本のネットユーザーに「BLOG」という存在を認識させ、自分たちが運営するWebサイトの足下を見つめるようになり、またBLOGツールの整備が盛り上がりました。そのことを書き記しておきたいと思います。
 自分としては、BLOGの定義論争はほどほどにして、BLOGツールを「個人向けWeb構築ツール」と捉え、純粋にWebの面倒な更新作業を助けてくれるツールとして、従来Webを運営していなかった層やWeb運営が面倒でやめてしまった層に普及すればよいなと考えています。

○反応集
StarChartWiki - JbaNeoteny

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Comments
投稿者 : don 投稿日 : 2003/07/08 04:52

JBA設立当初blogに興味あったので、JBAをたまに見ていたのですが。
Topページの重さに耐え切れず、巡回先から外しました。
閲覧者の事考えてないのかな?基本中の基本なのに。
3月からJBAは見ていないのですが、あいかわらずのようですね・・・・。
あそこは組織と言うより大学生や高校生のサークルという感じですね。
まぁ組織と言えば組織ですが。日本のblogの代表団体とは間違っても言えないですね。
ぱっと見個人のblogサイトにしか見えないし、個人的になんだか閉鎖的な印象もあります。

非建設的かつ駄文で申し訳ない。

投稿者 : 加野瀬 投稿日 : 2003/07/08 08:50

山田BBSでの「JBAは日コン連みたいなもの」という指摘は確かにそうなので、JBAをどうすれば日コン連と同じ存在にできるか、良いアイデアがありましたら教えてください。
マスメディアがJBAをWeblogの代表団体として取り上げなければ、それで充分かも知れませんが。
代わりに日本Weblog学会を取り上げるのもなしということで。

投稿者 : otsune 投稿日 : 2003/07/08 18:43

「日コン連問題」はどうしておこったのかを考えれば理解できそう。
新聞や雑誌などが、コンピューターウイルス騒動とかMicrosoftの訴訟とかのニュースがあった時に「どこかに取材する」って対象が必要だったんでしょ?
今回の件でいえば「日本語および日本のWebサイト界隈で、blogというアメリカで流行っているものを紹介しよう」というときに、その取材の持って行き先がJBAだったと。
Internet MagazineみたいにWebサイト運営者むけの、日本語化方法とか設置法だけだったらヒラタさんに持っていけばいいけど。
ムーブメントとしてコメントしてくれるのはJBAだったと。

投稿者 : 加野瀬 投稿日 : 2003/07/09 14:05

メディアとしては「識者のコメント」が欲しいから、世間的に知名度がある人で「Weblogを語れる人」というのが出ればいいと考えれば、現状ではなんか伊藤穰一氏になりそうな予感(笑)。
あとは、BLOGサービスをやる会社の担当者とかかなあ。

投稿者 : coke 投稿日 : 2003/07/17 09:36

どうもJBAは解散したようです。現在はもうトップページへつながりません。

ネタ元:淡々と更新し続けるぞ雑記
http://members.jcom.home.ne.jp/sarasiru/

投稿者 : 加野瀬 投稿日 : 2003/07/18 04:03

こういう形で終わりましたか。
文章を読むと、まるでJBAのおかげで日本のBLOGが発展したかのように読めるというのが…。

TrackBack −この記事に言及したサイト−
Weblog: goyou Tracked: 2003/07/06 01:37
Excerpt:  渋谷で勅使河原三郎のLUMINOUS みて帰ってきたら、ARTIFACT の加野瀬さんのJBAの問題点に関する報告/JBAとネオテニーの関係について が投稿されているのを読みました。加野瀬さんの「JBA の設立理念と現状のずれ」に関する指摘は、ほとんどの部分において同意できるも...
Weblog:  Tracked: 2003/09/30 10:27
Excerpt: ...しかも、(特にMovableTypeを利用した)bloggerたちがきちんとクリエイティヴ・コモンズを把握して使っているわけではないことは、たとえば日本のJapan Blog Association (JBA)を巡る騒動ではからずも露呈してしまった(この件に関してはJBAの問題点に関する報告が詳しい)。
Weblog: Red Dust Rec :: weblog Tracked: 2003/09/30 11:45
Excerpt: 前に blog うんぬんと書いたんだけど、その記事が書かれた背景を ARTIFACT −人工事実− の「JBAの問題点に関する報告」でちょっと知る。 なるほど、色々あったんだな。少々罵倒し過ぎだったかもしれない。が、それを踏まえても「日本におけるblogの過去・現在・未来 」に...
Weblog: Computer U Relax Tracked: 2003/10/03 09:59
Excerpt: JBAの問題点に関する報告/JBAとネオテニーの関係について Blog自体、個人ツールの要素が大きいのに、団体なんて必要なのかって感じますが、いかがでしょうか・・・ しかし、先のBlogの登記問題しかり・・・金儲けになると思ったか、権威がほしいのか、なんかピントがずれ...
Weblog: goyou's blog Tracked: 2003/10/28 16:01
Excerpt: JOI が Ben と Mena のバースデーのために Shannon に頼んでできた曲「Your Own Dot Org」が Creative Commons (by-nc-sa) ライセンス下で公開されたので記念にミラーします(ShannonCampbell-YourOwnDotOrg.mp3)。...
Weblog: PukiWiki/TrackBack 0.1 Tracked: 2003/11/09 15:16
Excerpt: ARTIFACTの加野瀬氏によるJBAの問題点に関する報告/JBAとネオテニーの関係についてを発端とした話題のリンク集。 個人批判からCreativeCommons問題まで。 ARTIFACT JBAの問題点に関する報告/JBAとネオテニーの関係について goyou's blog JBA について メモっと...
Weblog: siteSirius Tracked: 2004/01/17 02:30
Excerpt: blogツールは著作権に関して、運用上結構デリケートな問題をかかえているらしい、ということがわかった。
Weblog:  Tracked: 2005/11/23 20:12
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