ゲームをプレイしていると、一度はゲームを作ってみたい、と思う人も多い人だろう。そういう需要は結構あるのか、アスキーのツクールシリーズをはじめ、ゲーム制作ツールというのは市販品として結構売られている。また、市販品以外にもネットで検索してみると、オンラインソフトで20以上のアドベンチャー制作ツールが存在しているという活況ぶり。
なかでも、お勧めなのがW.Dee氏制作の「吉里吉里+KAG」である。「吉里吉里」は、JavaScriptに似たTJSというプログラム言語で動作するが、「吉里吉里」をより簡単に使うために、「KAG」(Kirikiri Adventure Game System)が用意されている。このKAGは、タグを埋め込んだシナリオファイルで動作するのだが、HTMLに近い形式のファイルなので、HTMLのタグが自分で書ける人ならKAGを難なく扱えることだろう。KAGでは、『弟切草』のようなノベルゲームが一番作りやすいが、アクション性の少ないも制作が可能である。
では、KAGの充実した機能を説明しよう。
■画像表現力
・階層構造にて重ね合わせ表示できるレイヤー処理
・レイヤーへの簡単な描画が可能 ( 矩形塗りつぶし、コピー、重ね合わせ、文字描画 )
・BMP/JPEG/PNGの各画像を読み込み可能で、 Susie Plug-inにも対応
・αブレンディング(立ちキャラが背景となじむようにする)機能
・複数のトランジション(画面切り替え効果)が使用可能
・雪が降る、などのような画面効果が用意されている
■テキスト表現力
・縦書きができる。
・画像として用意した任意の記号を表示できる
・影付き文字、袋文字、袋文字+影が使える
・同じ画面内でフォントを変えられる
・ルビをつけられる
・同じ画面内で文字サイズを変えられる
・文字にアンチエイリアスがかけられる
■音声表現力
・無圧縮Wave/CD-DA/MIDIを再生可能。複数のデータを同時再生もできる
・プラグインでMP3が再生可能
とまあ、こんな具合に素晴らしく高機能なのだ。もしかしたらシェアウェア……?と心配する人もいるかもしれないが、フリーソフトウェアである。作者のW.Deeさんはシェアウェア化を考えていないとのことなのでご安心を。
ただ、実は問題が一つある。それは動作環境が厳しいことだ。快適に動くために必要な環境は、CPUがCeleronやPentium2以上、メモリは64MB以上が必要なのである。ただ、近頃の10万円パソコンでもCeleron-400MHz以上はあるんだから、このぐらいのスペックを必要としてもいいとは思うのだが……。ともあれ今後に期待大のソフトである。
吉里吉里 ダウンロードページ
掲載=カラフルPUREGIRL 2000年9月号(ビブロス刊)