オタク定点観測 2000/06
[第24回]−色の基本、RGBとCMYKについて

 前回は、ディスプレイの設定によるCGの色の違いを解説したが、今回はRGBとCMYKに関して説明したい。先月の繰り返しになるが、RGBは、赤、緑、青の光によって、CMYKは印刷物での青(シアン)、紫(マゼンダ)、黄(イエロー)、黒(ブラック)で、色が表現されている。
 RGBとCMYKでは、RGBのほうが色の表現領域が広い。例えば、RGBのBLUE255やGREEN255のような彩度の高い色は、CMYKでは濁った色になってしまう。Photoshopなら、印刷に出ない色を選ぶと、カラーパレットに!マークが出て警告してくれる。
 RGBデータをCMYKに変換するツールはいろいろあるが、Photoshopが一番よく使われる。印刷インキ設定と色分解設定を調整することによって、ディスプレイ上の出力と印刷の出力を近付けることができるのだ。しかし、万能な設定は作れないのが実際。そのため、自分が一番表現したい色を上手く変換してくれる設定を作るしかない。ちなみにデフォルトの印刷インキ設定である「SWOPコート紙」だと、色の傾向は変わらないが、濃いめとなる。キャラCG特有の注意点としては、CMYK変換後、肌色にシアンが入っていると肌が暗めの色になってしまい、あまり健康的な肌色にはならない。印刷インキ設定で「大日本インキ」を使うと、肌色にシアンが入るので注意。CMYK変換に関しては、一冊本が書けるぐらいの情報があるので、詳しくは『Photoshop A to Z』などの専門書を読んで欲しい。
 色の再現性にこだわった結果、RGBで描かず、CMYKで描いている人も多い。しかし、CMYKでの描画はデータの巨大化、使えない機能が出てくる、などの問題点があり、万人に勧められる方法ではない。また、印刷で再現できる色を完全に把握して、描くという手もある。具体的には、画材屋で売っているカラーチャートを見て、自分の使いたい色をCMYKで指定するのだ。RGBのカラーモードでも、CMYKでの色指定は可能である。  RGBより表現領域が少ないCMYKだが、実はRGBより豊かな表現ができる色がある。それは黒だ。CMYKでいう黒は100%のブラックのことだが、実はこのままだと結構色味が薄い。そこで、よくデザイナーが20%程度のシアンなど他の色を混ぜて、深みのある黒を作る。デザインに凝った雑誌で黒地のなかに光沢がある黒で文字を入っているのを見たことがある人もいるだろう。同様にグレーも、ブラックだけではなく、マゼンダなど他の色も混ぜると、深みのあるグレーとなる。Illustratorなどの組版ソフトの場合、色の指定はCMYKなので、こういうテクは簡単だ。暗い色で微妙な表現をしてみたい人は、このテクを使ってみるのも面白いだろう。Photoshopでこのテクを使いたいのなら、当然CMYKで描くことになる。ただ、マッハバンドが起きる可能性があるかもしれない。
 ちなみに、PhotoshopでRGBの黒をCMYKに変換すると、普通は4色すべてを使った黒に変換される。そのため、文字がぼやけた感じになってしまうのだ。[カラー設定→色分解]の墨版合成を最大にすると、Kのみでの黒に変換されるので、文字のぼやけはなくなる。が、以前のコラムでも書いた通り、Photoshopを使って文字を出力すること自体お勧めしない。

掲載=カラフルPUREGIRL 2000年6月号(ビブロス刊)

■コメント
 今なら当たり前の知識ですが、この頃は、RGBで描いて、印刷に出ない!と悩む人も多かったのです。
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8mmビデオデッキがやばい感じなので、新しいビデオが欲しいんだけど、VHSデッキはVHSテープの大きさがイヤなので、買いたくないのです。デジタル人間としては、パソコンでのテレビ録画をしたいのですが、よさげなキャプチャーカードがないです。トホ。
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