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スクリプトが生み出すドラマではなく、AIが生み出すドラマこそ、自分の考えるゲーム的リアリズム

add to hatena hatena.comment 59 users add to del.icio.us 5 users add to livedoor.clip 8 users [ゲーム] 2008/5/10(土) AM9:00

GRAND THEFT AUTO IV - 人殺しが人死にに立ち会う - また君か。@d.hatena[↑B]

とにかくにも、この出来事はおれの心に空洞として残った。日常的にゲーム内で人や人型のクリーチャーなどを撃ち殺しまくり、GTA においても悪党や警官やそれ以外を銃弾や車によって殺傷しているおれが、べつにそれほど重要とも思っていない NPC 一人を偶然に死に追いやってしまったことで、ショックを受けるというのが意外だった。この出来事があってから、おれのプレイはちょっと変わったかもしれない。優しくなったりは、していないんだけど。ミシェルが死んだ世界をおれは殺した。二度殺したのだ。その結果、いまミシェルは生きている。同じミシェルではない、と思う。それは当たり前だ。同じミシェルなど居ないのだ。

sside.net : 認識と現実と虚構と物語[↑B]

これは、スクリプトも企図しない、Postal 2のAIプログラムと偶然のインタラクトに見た、フラグのドラマ。たまたま自分の視界に入らないところで、何らかの原因からか警官がそのキャラクターに犯罪者フラグを立て、近接した警官キャラクターがそのキャラクターに攻撃を仕掛けたに過ぎない。創作されたフィクションですらなかったけれど、それを見たときの生々しさにおれは震えて、湧き上がる遍く情を押さえきれずに泣いた。
これをビットの海が必然に溢し、偶然を見たこちらが勝手にドラマを作った、と言うのなら全く以てその通りですが、この一件と脳内メーカーとの間にプログラムとインタラクトの複雑性以外、一体何の差があるというのか。人は見たいものを見るが故に、見るべきものを其処に見出す。それで何が悪いって言うんだ。

PS3  グランド・セフト・オート4(Grand Theft Auto IV)(輸入版・北米)Xbox360アジア版
 どちらもゲームで、AIによって、プレイヤーが予想もしなかった事態が発生して、衝撃を受けるという話なのだが、自分が考えるところの「ゲーム的リアリズム」(ゲームしか生み出せない感情)というのは、こうしたAIが生み出すドラマにあると思ってる。
 それについて昔『天国から来た男』というゲームについて書いたコラムを再掲。『天国から来た男』は、テキストベースで進行するゲームなのだが、シナリオがあってそれを再生している訳ではなく、登場人物がAIで動いている。テキストベースの『ガンパレードマーチ』といえば、わかりやすいだろうか。『ティルナノーグ』や『ルナティックドーン』の流れで、現在の最先端は『TES4 : OBLIVION』だろう。
 システムとして非常にユニークで面白いゲームなのだが、AIが起こす行動の種類が少ないため、何回かプレイすると、予想しない事態というのは、あまり起きないので、飽きてしまうという難点があった。なので、『天国から来た男』をプレイした2000年当時は数年後、コナミ辺りがすごい進化させているに違いない!と思ったのだけど、結局まったく進化がなくて残念。現在では、こうしたAI動作型ゲームはTPSタイプのゲームに多いけど、テキストベースでAIを利用したゲームが出て欲しいものだ。TPSだと開発コストが高いけど、テキストベースなら、開発コストを下げられるだろうから、開発しやすいんじゃないかと。
 コラム本文で触れてないのだが、プレイ後に付き合っていた女性側の日記が読めるところも面白い。あの時に彼女はこう考えていたのか!とか、自分に隠れてこんなことをしていたのか!などがわかり、自分のプレイを新たな視点で楽しめた。

 『天国から来た男』を開発したエレクトリックシープは、酒井智巳氏の個人会社だ。酒井智巳氏はサンソフト時代に『ギミック』(ファミコン)を開発し、エレクトリックシープを設立してからは『ロボットコンストラクションR.C.』(X68000)、『Motor Squad』(Windows3.1)を開発している。
酒井 智巳[↑B]

オタク定点観測 第12回 ゲームでしか拾えない感情-『天国から来た男』の場合

 RPGやAVGなど話でプレイヤーを楽しませるゲームから、あらかじめ決められたシナリオをなくせるか? その問いに対する答えとして、オンラインゲームがあるが、この『天国から来た男』もその解答だろう。
 ジャンルは「恋愛・人間関係SLG」とされているが、これは便宜上の分類で普通の恋愛SLGとはプレイ感覚がまったく違う。テキスト画面が主体なので、AVGっぽく見えるが、人間関係SLGの面が強い。
 ゲームは、タイトル通り、死んでしまったプレイヤー(男か女を選べる)が天使に一ヶ月だけ生き返らせてもらうことから始まる。その間に、様々な登場人物と知り合い、会話や行動を選択していくことによって進行するのだが、このゲーム、決まった登場人物がいない。プレイするたびに登場人物が生成され、一回のプレイが終了すると消えてしまう。このゲームの世界は「一期一会」なのである。登場人物と交わされる会話も、登場人物の性格などから生成される。テキストで進行する『ワールドネバーランド』といえば、わかる人はわかるだろうか。
 このゲームの世界では、自分以外の登場人物も自律的に動いている。そのため、好きな子が他の異性とも付き合ったりするなんて事態も発生する。異性とある程度仲良くなるとデートができるのだが、デート中に女の子が他の男の事を聞いてきた時は、思わず嫉妬してしまった。また面白いのが常に確認できる人間関係図。この図はシナプスが繋がるようにどんどん広がっていく。そして、自分の個人情報(○○と付き合っている、など)が自分の知らない情報回路に載って、噂として流通したりする。
 プレイしていて感じたのは『ウィザードリィ』や『ローグ』の匂いだ。これらのゲームというのは、自己完結した世界(箱庭)の中が、一定のロジックによって動いている。また、プレイヤーに提示される情報が圧倒的に少ないが、プレイヤーは少ない情報から頭の中にゲーム世界を創造できる。その辺に海外ゲームっぽさを感じるのだが、『A列車』や『アトラス』などのアートディンクが作る一連のゲームにも通じるものがある。
 世の中には、良いシナリオのゲームは多々あるが、それらをプレイした時の感情は、ゲーム以外の媒体、小説などでも再現できる類のものだ。そんなゲームが好きな人にこのゲームは勧めない。しかし、『天国から来た男』をプレイした時に起こる感情は、ゲームでしか拾えないものだ。そんな感情を味わいたい人には、ぜひプレイして欲しいのである。

『天国から来た男』
メーカー●エレクトリックシープ
ジャンル●恋愛・人間関係シミュレーション
価格●8,800円 対応●Win95&98
Electric Sheep Co., Ltd. - 有限会社エレクトリックシープ[↑B]
天国から来た男[↑B]
(カラフルPUREGIRL2000年4月号掲載)

『スプリンターセル カオスセオリー』はスプリンターセルシリーズを知らない人にこそ勧めたい

add to hatena hatena.comment 6 users add to del.icio.us 1 users add to livedoor.clip 1 users [ゲーム] 2008/4/18(金) PM6:00

xxxxXbox.com | スプリンターセル カオスセオリー - サイバーテロ勃発の危機を回避すべく、最強のエージェント、サム・フィッシャー日本へ極秘上陸[↑B]
Xbox クラシックスに「トム・クランシーシリーズ スプリンターセル カオスセオリー」登場 - ITmedia +D Games[↑B]
 Xboxクラシックスでダウンロード販売されるということで『スプリンターセル カオスセオリー』が話題になっていた。この話題になるまで知らなかったけど『スプリンターセル カオスセオリー』はプレミアついてたんだ…。末期に発売された初代Xboxソフトはプレミアつきやすいなあ。

ゲーム脳日記:スプリンターセル カオスセオリー[↑B]

とはいえ理想は理想。前作を遊んでいない人やステルス初心者には、面白さが理解できるまで、その壁を乗り越えるまでが難しいだろうし、ゲーム中の親切なチュートリアルなど皆無なので、「おもてなしの心」を持ったゲームじゃないと遊べない、という人にも当然キツい。

 魅力についてはノトさんが語っていたけど、前作をプレイせずにいきなり『カオスセオリー』からプレイした身としては、そんなにきつくなかった。『メタルギアソリッド』や『天誅』、『ヒットマン』といったステルスゲームはそれなりにプレイしたことがあるからかもしれないけど。
 きつくなかった理由として、何よりいつでもセーブできるというのが最大のポイント。あとで初代『スプリンターセル』をプレイしたら、エリアごとに区切られており、セーブはエリアごとのため、かなり難しく、結局放置してしまった。初代の数分の一の労力でカオスセオリーはプレイできるはず。なお、二作目の『パンドラトゥモロー』は未プレイ。
 このエリアごとの区切りの有無で、相当印象が違う。初代はルートゲームだが、『カオスセオリー』は箱庭ゲームの度合いが高くなっているのだ。箱庭のため、クリアー方法がいくつもあり、自分の中では『ヒットマン』と同じフォルダのゲームとして認識している。
 残念なことに、クリアー直前までいったのに、なんとセーブデータが壊れてしまったので、結局クリアーしていないんだけど、再度プレイしてみたいところだ。


 なお、『カオスセオリー』は日本、中国、韓国、北朝鮮を舞台にしており、最近はあまり見かけなくなった「海外から見たキッチュな日本」が楽しめるゲームでもある。このゲームが出た2005年当時は『マーセナリーズ』や『GHOST RECON 2』など、妙に洋ゲーで北朝鮮が舞台のタイトルが多かった印象。
 洋ゲーの日本語版の楽しみといえば、声優による吹き替えがあるけど、サム・フィッシャーが玄田哲章氏で、サポートする女性オペレーターが田中敦子氏と豪華なのも楽しい。敵は英語のままだったりするけど。

IGN: The Top 25 Xbox Games of All Time[↑B]
 IGNの歴代Xboxソフトランキングでも3位に。1位と2位はもちろん『Halo』だ。
 って見ていたら、5位に『Jade Empire』が入っていて驚いた! 『Fable』より上だなんて。紹介記事を見て、面白そうだと思って購入したけど、どこを楽しめばいいのかよくわからなかったのだが、海外では評価が高いようだ。

この世はタコまみれ - 独語螺旋:消失点日記[↑B]
 という訳でゲーモクさんは初代から順番に…なんて思わずに『カオスセオリー』から始めるのをお勧め。

あれこれ - 世界の果ての崖っぷちで[↑B]

  • 『スプリンターセル カオスセオリー』は、シリーズ最高傑作との呼び声も高く、Xbox版は中古でも安くならないっていうかそもそも売ってないソフトなのに、Xboxクラシックスで配信決定してもびっくりするくらいXbox360ユーザーのリアクションがなくて泣ける。
  • 1,800円だぞ1,800円。涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして喜んでいいレベルだよ。お前らの望んだ「いまは手に入りにくい良作を、安く配信」の実現だよ。はぁ? 『メタルウルフカオス』? あんなもんどうでもいいっつーの。『フェイタルフレーム』? プレイステーション2版でもやっとけや。
  • 中には「スプリンターセル? よく知らないけど、よくあるような洋ゲーFPSなんだろどうせ」と思っている人もいるらしい。ああああああああああああああああああああああああああ。
    • 「積んでるお前がえらそうに言ってんじゃねーよタコ」と言われると返す言葉もございません……。

 ユーザーの間で話題になってないという嘆きだけど、日本国内だと、全然評価されてないゲームだよなあ。

Click Nothing[↑B]
 ディレクターのUBIモントリオールのClint Hocking氏はブログやってるのか。

【4Gamer.net】 アクション -「スプリンターセル カオスセオリー」- レビュー[↑B]
PCゲームレビュー「SplinterCell: Chaos Theory」[↑B]
 PC版のレビュー。

量産機より試作機が強いという幻想

add to hatena hatena.comment 105 users add to del.icio.us 11 users add to livedoor.clip 14 users [アニメ , 軍事] 2008/2/27(水) PM12:00

レジデント初期研修用資料: 量産型はダテじゃない[↑B]

プロトタイプ幻想のこと
量産品に対する生理的嫌悪感というのは、何となく技術系に共通する思い。
凡庸な量産品の群れを、すばらしい性能を持ったプロトタイプが打ち破っていく物語はみんな大好きだったり、長年かけて改良されてきた欠点だらけの量産品を見せられると、何となく一から作り直したい欲求にかられたり。
「量産品」は、伊達じゃない。

 記事の主旨は医療のマニュアル化の重要性についてだけど、最近量産機より試作機が強い幻想の話をしていたのでそちらに反応。なお、「量産型」だと機体名につけることに使うことが多いので、この記事では「量産機」と表記する。

群雄【動】#001 マクロスプラス YF-19バトロイド 自分も、子供の頃から、ロボットアニメを見て「試作機=強い」と漠然と思っていた。ところが、兵器に興味を持つようになると、試作機というのはあくまで実験機であり、子供の頃に思っていたような特別機体ではなく、実験機をベースに問題点を解決した量産機のほうが強いということを理解するようになった。
 本来、試作機というのは、量産を検討するために作られる先行機体である。ところが、ロボットアニメにおける試作機というのは、量産機の先行機体ではなく、なぜか高い予算をかけられ、高度な技術が詰め揉まれた特別機体なのだ。ガンダムとGMの関係に代表されるように、ロボットアニメにおける量産機は特別機体をスペックダウンして作られるというものになっており、「量産機=弱い」というイメージになってしまった。
群雄【動】#002 マクロスプラス YF-21バトロイド この量産機より試作機が強いというのは、どこが源泉なのか気になっていたんだけど、Twitterでid:i04さんが市販車改造車系のレースでの改造車のイメージの延長から生まれているのではないか?というのは面白かった。あと、車でいえば、試作機はF1に相当するようなワンメイドマシンのイメージなのだろう。試作機で得られた情報で、いろいろなものを削ぎ落として量産機に落とし込む。
 試作機が強い幻想は、テストパイロットへの憧れともリンクしてそうだ。「試作機でテストパイロットが機体の限界に挑戦」みたいなのに憧れると。それがストレートに現れているのは『マクロスプラス』だが。

装甲騎兵ボトムズ アクティックギア スコープドッグ レッドショルダーカスタム AG-V05 ロボットアニメの主役機は、リアルロボットアニメと言われるものでも、大体が試作機か、または特別にカスタマイズされた機体であることが多い。これは、リアルロボットといっても、ロボットのヒーロー性が強いことを示している。しかし、『装甲騎兵ボトムズ』では、主人公が量産機に乗っており、壊れたら、他の機体に乗り換えるというのが、インパクトを与えた。『装甲騎兵ボトムズ』がいまだに立体を中心に高い人気があるのは、こうしたミリタリーライクな感覚があるからだろう。だから『装甲騎兵ボトムズ』を見れば、プロトタイプ幻想はなくなるよ! みんな見ようよ!
ガサラキ DVD-BOX 余談だが、『装甲騎兵ボトムズ』の監督である高橋良輔氏が後年監督を務めた『ガサラキ』では、ロボットがほぼ2種類だったため、スポンサーであるバンダイから「もっと出ないんですか?」と言われたという。昔のようにスポンサーが子供におもちゃを売るためのロボットアニメだったら、「もっと出してください」と命令になっただろうが、映像自体が商品となるのが明確になったエヴァ以降のアニメであるため、このような冒険的な設定ができたのだろう。

リボルテックヤマグチ No.36 劇場版 ストライクバルキリーVF-1S(フォッカー機)404 Blog Not Found:アニメ評 - 「超時空要塞マクロス」をもっと評価すべき[↑B]
 そういえば、マクロスも量産機が活躍するアニメだった。

レジデント初期研修用資料: 量産型はダテじゃない[↑B]

「ガンダム」とか「宇宙戦艦ヤマト」みたいなプロトタイプには、本当は勝たせちゃいけないんだと思う。全人類の期待を一身に背負ったプロトタイプは、性能が劣った敵側の量産品に囲まれて、そのうち故障が頻発して、部品が足りなくなって、結局人類滅亡するのが正しいはず。

1/5000 超時空要塞マクロス 愛・覚えてますか SDF-1 マクロス ムービーカラーエディション 部品が足りなくなる問題は、ガンダムにおいても、のちのち気にされるようになったようで、『機動戦士Zガンダム』では、ガンダムmk2は三機作られており、残り二機はパーツ取り用に分解されたという描写が出てくる。
 初代ガンダムでも、パーツが複数作られていることは作中で触れられており、サイド7脱出時に余ったパーツを破壊している。交換を考えると破壊しないほうが良かったと思うけど…。
HCM-Pro38 陸戦型ガンダム のちに小説版にガンダム3号機が出たりして、ガンダムはたくさん作られていることになった。特に『ガンダム第08MS小隊』で登場した設定は衝撃的だった。ガンダム用に作られたパーツの中で、一定の基準に満たさないものを集めて、陸戦型ガンダムが作られたという設定が作られ、作品の発表時、「何でもあり過ぎる」と突っ込まれたのであった。
陸戦型ガンダム - Wikipedia[↑B]

※関連
試作型は強いのか?[↑B]
 昔の2ちゃんねるのスレ。
モビルスーツよりモビルアーマーのほうが強いのは何故?[↑B]

16 名前:Ψ [2008/01/17(木) 20:02:52 ID:df6gJXB1O]
>>10
プロトタイプ=試作機って量産に移る前に問題がないか作るもんなんだよ。普通。
旧日本軍とガンダム以外で試作機が量産機を凌駕した話はあまり聞かないな。

 笑った突っ込み。もしかすると、ガンダムの世界での試作機の強さって、旧日本軍のイメージなのだろうか。

イラスト作者とtumblrユーザー間の論争

 前の記事を書くにあたって、tumblr関連の言及を探していたら、ちょうど12月に論争があったのを知った。
時々日記 #34 tumblrとワタクシ[↑B]
 のし部屋ののしさんというFlash作者の人が、tumblrの存在を知り、tumblr利用者に対して、質問を投げかけ、議論が始まった。なお、記事の上の方にある画像はFlashで、のしさんの気持ちを説明している。再生アイコンとかないから最初気付かなかった。
 tumblrの存在を知ったきっかけは、のしさんの描いた初音ミクの4コマ漫画が転載されたtumblrがあり、それがにゅーあきばどっとこむで紹介(初音ミクが味わっているスイーツ(笑)ってコレ……? :にゅーあきばどっとこむ[↑B])されたからだそうだ。

 かなり長い記事なので、印象に残った部分を引用する。

tumblrのことはよく分かりませんが、
いつか影響力のものっそ強い有名tumblrとか出現して、
そこに転載されなければどこも拾ってくれないから、
ってんで、絵師のほうから頭を下げて
「どうか転載してください」
なんて時代がくるのもジャスティス。

これまでtumblrユーザーには、
「人の嫌がることをするのって、どんな気分?」
を軸とした質問を投げかけてきましたが、
「人の嫌がること」ってのは、無断転載それだけではなく、
無断転載の結果、引き起こされた事態に、
(確かに「権利者」でもあるけれども、それ以前に)
「制作者」がしょんぼりしている、
という一連の流れを指しているのですよー。
問題を無断転載(権利の侵害)のみにロックオンしちゃえば、

「嫌がること」とは「権利の侵害」のことだ。

他にも権利を侵害してるものがいっぱいあるじゃないか!

悪いのはボクらだけじゃない!

のコンボが成立しちゃうので楽なんでしょうが、
「著作権を侵害してるから無断転載駄目!」
なんて主張は、自分は一度も行っていないのです。

アフィやってない制作サイトの
作品公開して得られるメリットなんて、
「たくさんお客さんがきてくれたらいいなー」程度の
ささやかな楽しみぐらいしかないわけで、
そんなささやかなものまで
奪い取らないでくれなくてもいいのになー、とか
しょんぼりすることさえも悪質な印象操作になっちゃう、
そんな時代がジャスティス。

 記事を読めばわかるが、徹底して「怒っている」という表現は避けて「しょんぼりしている」と主張している。
 そもそものきっかけが、にゅーあきばどっとこむ絡みだったため、にゅーあきばどっとこむに対して怒っていたtumblrユーザーに対して「絵を描いている人間からすれば、tumblrユーザーも、にゅーあきばどっとこむも同じじゃー!」という思いを抱いても不思議はない。なお、これはのしさんの記事に直接こういう表現があるというのではなく、自分がそういう印象を抱いたというものなので注意。
[続きを読む]

プライムタイムのアニメと深夜アニメのビジネスモデルはまったく別

add to hatena hatena.comment 197 users add to del.icio.us 29 users add to livedoor.clip 26 users [アニメ] 2007/10/30(火) PM1:50

ニコニコから消されるアニメのDVDは買うべきじゃない - 山に生きる[↑B]
 この記事は突っ込みどころ満載なんで詳しくは触れないけど、この記事のように経済産業省の資料を元に代理店と放送局が中抜きしてる! それが悪い!みたいな話を書く人が多い。
アニメ制作に関する資金の流れ/(経済産業省) ※PDFデータ

ニセモノの良心 : テレビ局はアニメのお金の中抜きをしているか?[↑B]
 でも、このブログで指摘されているように、あれはプライムタイムに放映されている番組のモデルで、キッズ・ファミリー向けの作品だ。現在のアニメで多いのは製作委員会方式で番組の枠を買ってDVDという映像商品を売るタイプのものだろう。それを一緒にして語ってもしょうがない。なお、下記の書籍のデータによれば、2005年は本数では映像商品を売るタイプの方が多いが、分数ではキッズ・ファミリータイプの方が多かった。

 アニメビジネスがわかる『アニメビジネスがわかる』
増田 弘道(エヌティティ出版 2007/07)
 アニメビジネスが気になる人はとりあえずこの本を読もう。いろいろな状況の作品があり、とにかく映像ビジネスは複雑だというのはよくわかる。数字が一杯出てくるので、整理するのに時間がかかるが。自分もいまいち理解できていないところがある。
 下記の文章は自分が書籍を読んで、理解した情報なので、間違っている部分があったら突っ込みを期待したい。
[続きを読む]

ライトノベルの装丁におけるグラフィックデザイナーの比重の変遷

add to hatena hatena.comment 39 users add to del.icio.us 5 users add to livedoor.clip 4 users [書籍 , オタク] 2007/7/6(金) PM10:00

雲上四季 - デザイナーという縁の下の力持ち[↑B]
 その辺りの話はライトノベル完全読本で自分がグラフィックデザイナーの方たちにインタビューをしているので読んで読んで!と話題に合わせて宣伝。
ARTIFACT ―人工事実― : ライトノベル完全読本[↑B]
ライトノベル完全読本ライトノベル完全読本 Vol.2ライトノベル完全読本 vol.3 1号では鎌部善彦氏(記事にまとめたのは更科修一郎さん)、2号では伸童舎のしいばみつお氏と福田功氏、3号ではデザインクレストの朝倉哲也氏にインタビューをしている。全般的にちょうどアナログからDTP移行期を経験している人たちなので、その辺の話が多かったのが印象的だった。
 特にデザインクレストの朝倉氏にはニュータイプの創刊の頃の話なども聞けて大変面白かった。ニュータイプというと井上伸一郎氏の印象が強かったが、井上氏は当時副編集長で、編集長だった元テレビジョンで現在トイズプレス代表取締役の佐藤良悦氏が、ビジュアルの力が強い誌面を作りたいと考えていて、あのような誌面になったという。あの当時のアニメ雑誌の話はいろいろな人に聞くと面白そうだ。
[続きを読む]

アニメーターとライトノベルのイラストレーターの主力は二世代違う

add to hatena hatena.comment 63 users add to del.icio.us 4 users add to livedoor.clip 9 users [アニメ , オタク , イラスト] 2007/6/30(土) PM6:00

 匿名ダイアリーの最近のライトノベルは……[↑B]を起点に始まったライトノベルのイラストが劣化しているという話題で思い出したネタ。
※まとめ
○まとめ:ラノべのイラストは劣化したか問題 (のべるのぶろぐ 2.0)[↑B]

 この話題を人と話している時に、絵描きの世代の話をしていて気付いたんだけど、アニメーターは1960年代生まれに固まっている。
作画@wiki - アニメーター生年表[↑B]
 これを見ると、1960年代生まれの層の厚さに驚く。この世代はアニメブームを経験して、アニメーターに憧れたのだろう。70年代生まれになるとゲーム業界に行く人が増えていくからか、アニメーターが減っていく。
 現在、ライトノベルのイラストレーターの主力は1980年代生まれだ。人気の高いイラストレーターは70年代後半生まれが多いが、この70年代後半生まれをカリスマと見る80年代生まれの人たちによって、ライトノベルのイラストレーター業界が構成されている。また、ライトノベルのイラストレーターは最初からCGがある世代でもある。だから、カラーイラストがアナログ塗りだった世代よりもカラーが上手な人が多いが、逆にモノクロは下手な人が多い。

 ライトノベル原作のアニメを見ていると、キャラクターデザインが元のイラストのテイストを失っていて、うまく落とし込まれていない感じがよくするのだが、考えてみれば、二世代違っていたら、絵のセンスが違うのも当然か。
 人気のあった『涼宮ハルヒの憂鬱』だと、アニメのキャラクターデザインを担当した池田晶子氏は1975年生まれで、原作のイラストを担当している1977年生まれのいとうのいぢ氏と世代が近い。これに限らず、京都アニメーションは作り手の世代が70年代中心なのがうまく機能してるのだろう。

※以前書いたイラストの歴史
ARTIFACT@ハテナ系 - オタクイラストの歴史[↑B]

インターネットの普及によるミーハー・薄い人の可視化と「オタクはやめられない」という幻想が「オタク世代論」を加速させる

add to hatena hatena.comment 91 users add to del.icio.us 7 users add to livedoor.clip 12 users [オタク] 2007/3/22(木) AM12:00

 今メディアやネット上で発言しているようなオタク第一世代、第二世代の人たちのおかげで、つい忘れられがちだが、その影には、過去にオタクをやめたり、オタクというほどかつての趣味に熱中してない人たちがいっぱいいる。現在積極的に発言している人たちは、そうした選別をくぐり抜けてきたオタクエリートであり、歴戦の勇者だ。
 漫画『げんしけん』で斑目が「オタクはなりたくてなったものじゃないからやめたくてもやめられない」と言っているが、これは立派な誤解である。ある程度オタクをやっている人なら、まわりがどんどんオタク趣味から離れていく経験はあるはず。おそらく作者はわかって斑目にこう言わせているのだろう。「やめられない」という幻想こそが、オタクを続けることに必要であり、人間の関心が変わらないことはないのに変わらないかのように思わせておくことが、オタク業界には重要なのだと。

 「オタクがやめられない」というイデオロギーから、オタク第一世代、第二世代も当時から構成は変わっていない、という誤解が発生する。そんな訳はない。昔から、ミーハーな人やオタクとして薄い人という人たちは存在していた。しかし、かつてはそうした人たちの声が、多数の人に届くことはなかった。雑誌の投稿欄はフィルタリングされるし、ファンジンやパソコン通信などで語る人たちは論客ばかりだった。インターネットの普及初期も似た状況だった。しかし、インターネットが普及するにつれ、ミーハーといわれていた人たちの声が可視化されていった。そのため、今のオタクにはミーハーが多いと見えてしまう。もはや、検証することは不可能だが、昔でも一定の比率でミーハーな人たちがいて、その比率は現在も変わらないかもしれないのだ。
[続きを読む]

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