問題視されたネットメディアを作る人たちはトップを良い人だと本気で思っている : ARTIFACT ―人工事実―
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「社長退任のあいさつで皆泣いた」 WELQに端を発したキュレーション騒動、MERYから見た実情 (1/2) - ねとらぼ[↑B]
 著作権侵害をして、被害者からのクレームを無視していたのに、自分たちがまるで被害者かのように語る取材対象者に驚くインタビュー記事。
 以下、気になった発言を引用する。

MERYって記事を内製できるスタッフがしっかりいて、それこそいろんな編集者を引っ張ってきていて雑誌をしっかり作ってきた人間がいたり、自分たちで社内にスタジオもあって撮影もできたり、コンテンツに対してコストを掛けていたんです。

それは薬機法に絡んだキーワードを機械的に落とすっていうもので、あとは出典元がない画像が載った記事とか、全体の8割位の記事を落としていたんです。

――MERYとしては「必ずしも問題のある記事が多い」という認識は無かったということですか?
A: まぁ当時は組織全体的には(そういう認識は)無かったですし……ただ画像に関しては着手しなければいけないというのはありましたね。DeNAとは別組織で動いているし、自分たちでちゃんとコンテンツ作っているし、11月の終わりから12月の頭くらいまでは大丈夫といえば大丈夫という風には思っていました。

――コピペや画像の転載について、著作権者からクレームへの対応はあったんですか?

A: それはDeNAグループ全体としてやっちゃってるので、ペロリの手から離れてるんですが、やってますね。多分これはもともとシカトしてたと思うんですけど、「私のブログの画像ですよね」みたいな過去にクレームが来ていたものにも、ちゃんとコンタクトを取り直してあらゆる手段を含めて対応してますね。

 問題のある記事が多いという認識が組織全体でなかったのに驚く。クレームを無視して、記事の8割に問題があるのに「コンテンツに対してコストを掛けていたんです」「ちゃんとコンテンツ作っている」と言われても……。
 取材を受けた人にメディアを作る意識が欠けているのは、おそらくこれまで出版社などでメディアを作った経験がないからだと思われるのだが、問題はメディア経験者たちもいたということだ。この人たちは声をあげなかったのか?
 組織内で問題のある記事が多いと認識してなかったということは、この人たちでさえも組織内で批判の声をあげなかったということなのだろう。近い人たちの間では批判していたのかも知れないが、組織内で正面切って、上層部に言う人はいなかったというのは恐ろしい。

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 さて、本題なのだが、この記事で、社長は皆に好かれていた、という話を見て、思い出したのが、昔非モテタイムズの編集長であったメガネ王氏(現在は座間宮ガレイ名義という名義で活動している)1を元スタッフが、スタッフから見たら人格者だったと語る記事だった。
『非モテ・ソラノート事件』関係者だから語れる、『非モテタイムズ』というサイトの内部事情 | だいちゃん.com[↑B]
※URL移動前の当時のブクマ
はてなブックマーク - 『非モテ・ソラノート事件』関係者だから語れる、『非モテタイムズ』というサイトの内部事情 - だいちゃん.com
 規模は大違いなのだが、問題視されるネットメディアにおいて、トップは下から慕われており、いい人だと思われていたという共通点が興味深い。
 トップが、問題行為を奨励したり、外部から指摘された問題を無視していても、身内のスタッフに対する気遣いさえあれば、いい人だと思われ、その人のために問題行為を平気でしてしまう。
 もちろんこれはネットメディアだけの問題ではなく、違法行為で摘発される企業ではよく見かける光景なのだろう。ねとらぼがどういう意図で掲載したのか不明だが、このインタビューは、そんな企業で働く人たちの気持ちがわかる貴重な資料であった。

「MERY」記事量産の現場 「90分に1本のノルマ」インターンが証言 - withnews(ウィズニュース)[↑B]
 そういえば、この記事に対する質問もして欲しかった。これが「記事を内製できるスタッフ」で「コンテンツに対してコストを掛けていた」の実態なのか?って。

 考えてみたら、社内で問題があっても、社員追従の実例を自分も体験したのを忘れていた。
 ビブロスにいた頃、社長が素人にお金を出させて出版する共同出版の新規事業を始めるといって、それを社員はみな、さすが社長、よいアイデアとヨイショしていた。共同出版とは、本を売って採算が出る通常のビジネスモデルではなく、著者にお金を払わせて、それでペイする事業であり、まともな出版社がする事業ではなかった。だが、それを批判する声はなく、碧天舎という新しい会社が始まった。その後、赤字を出し続けた碧天舎は2006年にビブロスとともに倒産する。
 あの頃、社長室で、朝日新聞に出した碧天舎の広告を自慢げな顔で広げて、それをヨイショしていた方々と社長を、死んだような目で眺めていた経験は忘れられない。パトレイバー2の後藤隊長のように「突然ですが、あなた方には愛想が尽き果てました」と立ち上がりたかった。

※参考
『自費出版ビジネス、碧天舎から見えること』[↑B]

  1. めがねおう氏は政治活動家として頑張っています - Hagex-day info[↑B] []

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