90年代の格闘ゲームブームの空気を伝える『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』 : ARTIFACT ―人工事実―
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※Kindle版は2015年1月29日PM11:59までセール価格232円

 読む前は、梅原氏の新書みたいな「勝負とは…」みたいな漫画なのだろうかと勘違いしていたのだが、実際は90年代の格ゲーブームに活躍したプレイヤーたちを描く漫画であった。近い作品としては、小説だが大塚ギチ氏の『TOKYO HEAD』だろうか。
 タイトルに梅原氏の名前はあるものの、主人公は梅原氏のライバルの大貫晋也氏で、彼の視点で話は進む。梅原氏は、大貫氏の前に立ちふさがる強豪プレイヤーとして登場する。出てくるゲームは『ストリートファイターZERO』と『ヴァンパイアセイヴァー』で、漫画内で出てくる細かいテクニックの話は欄外で解説されているので、格闘ゲームの基本的な部分を知っていれば、ゲームを知らなくても楽しめる。

 主人公であるヌキ(大貫晋也)は、気軽に出た大会で優勝するのだが、その後の大会で出会ったウメハラに惨敗する。ウメハラに勝つために、キャラをいろいろ変えるのだが、なかなかうまく行かず、ギャラリーにキャラ愛がないと嘲笑される始末。積まれるコイン、筐体を蹴るプレイヤー、タバコの煙…、90年代のゲームセンターの空気感が伝わる描写に、勝負に対するプレイヤーの熱い思いがかぶさる。
 現在、Kindle版は角川書店冬の大型セールで232円になっているので、90年代の格闘ゲームシーンを憶えている人にはぜひ読んでもらいたい。

 舞台はほとんどゲームセンターで、そこに集まるプレイヤーたちしか登場しないのだが、このプレイヤーたちの描写が上手い。Amazonレビューで、そこをうまく解説しているものがあったのでで引用したい。レビューを書いた人がブログに転載していたのでそちらをリンクする。
古き良き"暗さ"が、全編にわたって流れている 西出ケンゴロー『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』-Tokko@ブログ[↑B]

ただ、周りからの目線を気にするのはツトムの父親だけではありません。
本作の中心人物である大貫晋也の周りには、常に人がいる。
周りの人もゲーセンに来るし、大貫が勝ち続ける様子を目にして「相変わらずつえーな」とも言う。

でも、いざ大貫が真面目に、真剣に格ゲーを練習し始めると、「なんかダサくね?」といった反応。
遊びでセンスを見せつければ格好良いけど、本気でやり込むのは格好悪いという空気。
そんな微妙な空気が漂う昔のゲームセンターで、我が道を行く二人の少年が、本作の魅力です。

 どこで連載しているのかと思ったら、KADOKAWAと日本コカ?コーラ社が共同で運営するスマホアプリの週刊ジョージアで連載中だそうだ。

『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』梅原大吾(うめはら だいご) | 角川書店 | KADOKAWA[↑B]

※同じ著者による梅原氏の自伝漫画もある


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1997年から運営している個人サイト。2002年にブログ化。オタクネタを中心で書いていたが、最近はウェブサービスの話題が多い。
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