卒業アルバムになってしまったmixi〜人間関係が固定され更新できないソーシャルメディアは衰退する〜 : ARTIFACT ―人工事実―
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mixiのabout画面
mixiは私にとって「もうひとつの学校生活」だった[↑B]

私は現在24歳ですが、ちょうどその前後の世代にとって、mixiは青春そのものだったのではないでしょうか。おそらくそういった使い方をしていた人はたくさんいると思っていて、メディアでは「mixiは終わった」だの何だの言われていることもありますが、そうではなく、mixiど真ん中世代が「mixiを卒業した」のです。

 この人は2007年に大学生活を始めた年にmixiを使い始め、同じ大学に入った人たちのコミュニティを見つけ、友人が増えていったそうだ。大学生の頃にmixiを使い始めた人にとっては共感する記事だろう。
 2007年といえば、mixiが始まって3年目であり、ユーザーが爆発的に増えていった時期だ。街中で「mixiが…」みたいなことを聞くようになったのもこの頃だったと思う。大変いい時期である。
 2000年代半ばに大学生になってから、mixiを始めたユーザーが「mixiど真ん中世代」であり、mixiが衰退した理由を“mixiど真ん中世代が「mixiを卒業した」のです”と表現している。大学生は就職などによる環境の変化が大きく、人間関係の変化が非常に大きいのだが、mixiはその変化をフォローすることが難しかった。

mixiを利用する頻度は確かにぐっと減りました。しかしながら私は、「卒業アルバムを開くようにmixiを開く」のです。もうひとつの学校生活であったmixiをそっと開き、時折過去を振り返り、懐かしむのです。

 mixiは利用する機会が減ったが、卒業アルバムのような立場になっているという。こうした人は他にも多そうだ。

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 実はmixiのことを「卒業アルバム」と称した人は、以前にもいた。それも2010年と結構前で、今をときめくイケダハヤト氏であった。
「卒業アルバム化」するmixi初期ユーザーのソーシャルグラフ 「ソーシャルグラフプロバイダー」mixiの課題 | ソーシャルウェブが未来を創る! | 現代ビジネス [講談社][↑B]
 mixiこそ真のソーシャルグラフを持っているのだ!というmixi発表を受けての記事。この発表に限らないけど、mixiの昔の発表って、見るたびに、ここで発表した施策は結局効果あったの…?というものばかりで、切なくなる。2012年10月の「ユーザーファースト」とかね。

 例えば、私は2005年からmixiを利用している私のソーシャルグラフは、学生時代(中学・高校・大学)の先輩、後輩、同級生で構成されています。当時は仲の良かった友人たちも、ライフステージの変化とともに少し疎遠になってしまいました。私の場合、mixi上の人間関係は、ちょうど卒業アルバムを見て懐かしむような関係性に変化しています。

 この記事を見た時、「卒業アルバム」というのは非常に優秀な喩えだと思ったが、この記事はそれほど注目されなかった。と当時は思っていたのだが、tt_clownさんが記事を書いていた。
「卒業アルバム化」問題 - Life like a clown[↑B]

mixiの衰退の原因は、サービスの内容の問題というより、「寿命がきた」だけ - いつか電池がきれるまで[↑B]

端的に言ってしまうと、mixiが衰退したのは、サービス内容が問題になったわけではなくて、必要不可欠でもなく、大事にしたいと思うわけでもない相手との付き合いを、そろそろリセットしたい、と多くの人が考えているからではないかと僕は思う。

 fujiponさんも、人間関係の固定化がされ、リセットの需要があったから、衰退したのではないかと分析している。

 このように、ソーシャルメディアにおける繋がった関係の更新というのはソーシャルメディアの盛り上がりに関する非常に重要なテーマだ。人は生きていけば、人間関係がどんどん変わっていくが、ソーシャルメディアはその変化をうまく反映できない。結果的に人間側が人間関係の更新を意図的にすることになる。それがユーザーアカウントのリセットだ。アカウントのリセットにより、人間関係を再構築することになる。
 しかし、そのソーシャルメディアが停滞している時に起きてしまうのが、他のソーシャルメディアへの乗換である。mixiの人間関係が卒業アルバム化してしまった頃に、登場したTwitterはサービス自体も魅力的だったが、人間関係の一新にも役立った。そしてTwitterはmixiよりも気軽にアカウントリセットができるので、人間関係の更新もしやすい。
 mixiのように繋がるのに承認が必要なSNSは繋がった当初は濃い繋がりが期待でき、盛り上がったりもするが、そうそうアカウントリセットもできず、卒業アルバム化が避けられない。Twitterはフォローシステムで、この卒業アルバム化を避けられているのだろう。instagramなどの同様のシステムもそうだ。
 Facebookはmixiに近いが、tt_clownさんは、Facebookは卒業アルバムではなく、同窓会の名簿になっていると言っているように、実名のためか、連絡ツールとしての機能を保っている面がある。
Facebook は同窓会名簿 - Life like a clown[↑B]

 mixiが卒業アルバムになっている人はまだマシな方だろう。自分の場合、今mixiを開くと、Twitterをmixiボイスに転送しているところだけが動きが見える。Google+でも同様にTwitterの転送だけというのを見かけるのだが、そこから会話が生まれる訳でもなく、寂れたSNSにただひたすらTwitterのログだけ転送されている光景は、ゴミ処理工場でベルトコンベアに載せられたゴミが焼却炉に放り込まれるのを連想してしまうのだ。

※これまで書いた関連しそうな記事
mixiは毎日年賀状をやりとりするようなものだから疲れる〜コミュニケーションコストが高いツールで複数の人と雑談を毎日する苦労〜 : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]
mixiリセットとケータイメールのアドレスを変えるのは同じ感覚〜ネット上の人間関係再構築〜 : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]
知らない人と繋がるネットサービスはもういらないんじゃないだろうか : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]
匿名のネットサービスは意外と表現のスタイルが限定される―「知らない人と繋がるネットサービスはもういらないんじゃないだろうか」補足 : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]


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