ネットで温度が高くない平熱の人の文章を読んで、自分の位置を確認する : ARTIFACT ―人工事実―
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 ブログで言及したことはないのだけど、さとなお氏はネット歴が長いということもあり、安心できる意見を言う人としてブログをよく読んでおり、Facebookもフィード購読をしている。
 さとなお氏が書いた『明日の広告』は、広告を通して変化した消費者とどうコミュニケーションをとるかを解説した本だ。ネット礼賛ではないし、もちろんネット否定論でもない、昔から個人サイトを運営していた人だからこそのバランス感覚に優れた良い本だった。『明日へのコミュニケーション』は未読。Kindle版があるで、いずれ読んでみたい。

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■さとなお氏のネット利用遍歴

www.さとなお.com(さなメモ): 鳩山首相とご飯した[↑B]
 さとなお氏を知らない人でも、鳩山元首相と食事した話を知っている人は多いのではないか。

 ブログへのリアクションを見ていると、Twitterの言及よりFacebookのいいね!の方が多く、TwitterよりFacebook向きな人なんだろうという印象。
www.さとなお.com(さなメモ): ボクが人生をかけて伝えたいこと[↑B]
 この記事の前向きぶりは輝かし過ぎる。梅田望夫氏がネット上から姿を隠してしまった今、ネットのキングオブポジティブとしてさとなお氏を認定したい。

www.さとなお.com(さなメモ): 病気になって改めて「高齢者のネット利用アップ」というライフテーマについて思う[↑B]
 病気の報告をした記事にこれだけコメントがつく!

www.さとなお.com(さなメモ): ネット老人[↑B]

今ネットをやってる人って6〜7割がまだネット始めて1〜3年程度ってとこでしょうか(特にブログ的に発信してる人)。みんなまだ初期の興奮状態にある気がします(偉そうに聞こえたらごめんなさい)。一概には言えないけど、ネット始めて5年以上経つとみんなネットの良さも限界も冷静に見えてきて、ネットに過剰期待しなくなり、意外と落ち着くものです。
ボクなんか11年やっているので、すでにネット老人です。「ネット上で議論する」とか「ネット上で相手を論破する」とか「そのあげく相手と分かり合う」とかについて何の期待もしてません。いや、期待しないどころか相当距離置いてます。泥沼になってシコリが残るだけ。もしくはサイト閉鎖に至るだけ。不毛。少なくともそういう先例を多く見すぎました。

ボクはサイトを長く続けたいので、これからも淡々と自分の思ったことを書いて行くだけですね。
メールアドレスは開放してますが、コメント欄やトラックバックを受け付ける予定はありません。コメントやトラバで知見が増え成長することもあるでしょう。でもそれ以上にネガティブな要素が強すぎる。その辺についてのネガな事例はホントに山ほど見てきているので。つか、10年以上ネットに濃く触れ、毎日のように発信しつづけてりゃぁ誰でも身に付く経験則かも。

 2006年にはこのように、ネットでのコミュニケーションに対して、まったく期待していないと語っていた。この頃はブログブームがある程度落ち着き、mixiのようなSNSが面白い!と盛り上がっていた頃だ。

www.さとなお.com(さなメモ): 著名ブロガーたちのインタビュー[↑B]
 2008年にはネットのネガティブな反応でブロガーが疲れていることを憂っている。

www.さとなお.com(さなメモ): ツイッター、しばらく浸かってみます[↑B]
www.さとなお.com(さなメモ): フロー型への転換点[↑B]
www.さとなお.com(さなメモ): iPad、そして、フォロー数[↑B]
www.さとなお.com(さなメモ): ツイッターは1000人フォローしよう[↑B]
www.さとなお.com(さなメモ): ツイッターにおける受動と能動[↑B]
 そんな人が、2009年にはTwitterにはまり、いろいろな人にTwitterを勧めたりするようになる。

www.さとなお.com(さなメモ): 最近行った店を「www.さとなお.comのフェイスブックページ」に書いていきます[↑B]
 そして、そのはまっているソーシャルメディア2012年にはFacebookになる。

一個人のソーシャルメディア変遷だが、ネット歴が長い人を中心に、ブログ→Twitter→Facebookにハマるという似たような経験をした人というのは意外といそうだ。

www.さとなお.com(さなメモ): なぜ毎日ブログを書くのか、続くのか[↑B]
 自分のために書いているという話。最後に読者のことを忘れていたと触れているが、読者の存在は二次的なものなのだろう。

■パソコン通信という共通経験

 自分がさとなお氏と近い印象を持っているのは、忘却防止。[↑B]のhatayasanさんと北の大地から送る物欲日記[↑B]のへじほぐさん、Heartlogic[↑B]の小林祐一郎さんである。1
 この人たちは、さとなお氏ほど注目されている訳ではなく、強い意見表明をすることはないし、誰かを声高に批判することもない。口が悪い人は「毒にも薬にもならない」と評するだろう。自分も似たような評を受けたことがある。何か新しい知見を得たいなど、とにかく刺激的な情報が欲しい人にとってはそうなのだろう。
 しかし、ネットの文章というのは、単に有用な情報が欲しいだけで読んでいる人ばかりではない。有用な情報だけ読みたいのなら、プロの手によって選別された新聞や雑誌などを読めばいいのに、わざわざネットの文章を読むというのは、書き手の人格や人生を受け取りたいからという面がある。

 インターネットで「毒にも薬にもなる」ような文章、特に「毒」成分の強い文章を書く人のネット寿命は短い。刺激的な極論を書く人を、ここでは「温度が高い」と称してみたいが、この人たちは注目を集めやすいものの、燃え尽きるのも早い。ネットで情報発信を続ける人は、温度が高くない、平温の人が多い。ここで挙げた人たちは、誰かに受けるために書くのではなく、自分自身のために書いているから平温であり、長く続くのだろう。他人の関心を惹いているのは結果論に過ぎない。
 さとなお氏を含めて、ここで挙げた方々に共通するのが、パソコン通信時代からネットをやっているということだ。自分もそうなのだが、パソコン通信でネットの楽しさを知って、興奮をし、ネットの悪いところ、嫌なところも見てきたに違いない。ネット歴が長いから、考え方が似ているだけじゃんと言われれば、そうなのだろう。
 自分が考える温度が高い人の中には、ネット最高! ネットを理解できないマスコミはダメ! 旧体制を倒せ!といった人たちも含まれるのだが、そういったネットハイともいえるような時期はとっくに過ぎている人たちだ。
 ネットでは、新しい情報が次々と出てきて、それに対して、常に判断が求められるが、こうした温度が高くない平熱の人たちが、ある事象に対して、どのようなスタンスや反応をしているのか、自分はそれをネットの大海原を進むための羅針盤にしている。

 刺激的な文章、特に最近は、ライフハックや自己啓発についての文章が溢れており、生き方、働き方について考えさせられることも多いだろう。しかし、そうした文章は書いた人に有利な条件があったからこそ、できることが多く、鵜呑みするには危険なことが多い。2
 刺激的な文章で自分を奮発させたい人もいるだろう。しかし、そんな文章に自分の心がかき乱されて、不安になっていると感じたら、一度そういった情報を仕入れるのを止めることを勧める。

■ブログの一番の読者は未来の自分

 ネット上の情報発信はソーシャルメディアの普及によって、コミュニケーションや、いかに反応を呼ぶかということに重きがおかれるようになった。しかし、本来、サイトやブログといったネット上の情報発信を始めるのは、自分の止むに止まれぬ表現欲がきっかけである。

 たとえば自分はナルトのアニメの作画のすごさに驚き、テレビシリーズではあまり注目されていないと思って、こんなページを作った。
ARTIFACT ―人工事実― : アニメ作画傑作烈伝『NARUTO ―ナルト―』第30話[↑B]
 もちろん、人に知ってもらいたいから、表現するのだが、こうして書いたことは後から自分が読んでも面白い。一番の読者は未来の自分なのだ。
 逆にいうと、過去に自分が書いた文章、Twitter程度の短文でもいいのだが、面白くない、面白がれないという人は、無理にネットで自分の書いた文章を残そうと思わなくていい。

 読んだ本などの感想をきちんとブログに書かず、Twitterにしか書いていないことが非常に多いのだが、自分の過去のブログを読むたびに、きちんと書いてなかったことを悔やんでいる。

 自分の関心から、この記事は今年1月に書き始めていたのだが、お蔵入りさせてしまっていた。ところが、その1月頃に期せずしてブロガー精神論が話題になり、それらに対する自分なりのアンサーとなったので、該当記事をリンクしておく。

■ブロガー精神論

シロクマ先生が語るブログ論 - Togetter[↑B]
俺のブロガー精神論 - シロクマの屑籠[↑B]
 このシロクマさんのTogetterや記事をきっかけにブロガー精神論が盛り上がった。ソーシャルメディア全盛の今、なぜブログが有用なのかについても触れられている。誰でも真似できる訳ではない精神論だが、刺激を受けた人が多いようで、以下のように反応する人が多かった。

シロクマブログ精神論に対して、raf00はどのように悩みそしてグズグズなエントリに至ったか。 ? 乱れなよ、そして召されなよ[↑B]
俺なりのブログ論……だと思うけど自信ない - 24時間残念営業[↑B]
ブログのアクセス数の伸ばし方とか精神論とか - とある青二才の斜方前進[↑B]
ブログ精神論が流行っているので考えてみた | ihayato.news[↑B]
今の時代、どれだけ「会話」が、できますか?: CONCORDE[↑B]
いま、ブログにできること、ブログだからできること。 - いつか電池がきれるまで[↑B]
俺もブロガー精神論 - カイ士伝[↑B]
[]はてなダイアリーを8年間続けてもブログが書けない - Re:Life[↑B]

  1. さとなお氏と違って、知っている人たちなので敬称は「さん」にさせてもらった []
  2. いつから自己啓発的な文章がネットに溢れるようになったのか興味はあるのだが、話題からそれるので、ここではおいておく []

About

1997年から運営している個人サイト。2002年にブログ化。オタクネタを中心で書いていたが、最近はウェブサービスの話題が多い。
サイトの詳細
旧Movable Type版(2002/12から2006/11まで)
2002/12以前

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