SecondlifeとTwitterの流行り方の違い/ついでにTwitterを使ってみての感想
Tech Mom from Silicon Valley - SecondlifeとTwitterは都市伝説か?
たしかにウェブ上では「一部の人だけで盛り上がっているWebサービス」というのは一杯あって、日本においては、次のmixiのようなものを見つけたいという気分によってブームが加速化されているなーと思うところはある。それでも、専用クライアントソフトが必要で、かつある程度のスペックのPCが必要なSecond Lifeというリッチなサービスと、Webベースで動作し、携帯電話でも使えるTwitterはかなり別物だと思っていたので、海部美知氏の記事には違和感があった。
海部美知氏がシリコンバレー在住のため、これは日米での温度差かもしれないという前提で書いてみる。まず「盛り下がっている」というのも、日本でのユーザーの増え方を見ているとどうもピンとこなかった。現在Twitterのユーザーは日本がすごい勢いで増えているそうなので、日本では今盛り上がっていても、アメリカでは盛り下がっているのかもしれないが。
チミンモラスイ? : Twitter Night Fever!
ここ1ヶ月で日本人も増えている
まだデータが不十分で、分析しきれていないが、Webトラフィックから予想すると
Twitterのサイトを訪問している国別ユーザー数では日本人が世界で2番目に多いみたい
この1ヶ月で5位から2位に浮上
日本のサイトのクチコミによる影響も多いと思われる
先週のTwitterサイト訪問者数では米国が33%で、日本が32%
これからもっと日本で人気がでてもおかしくない
東京は特に多い
アメリカの状況はよく知らないが、この記事からうかがえる現地のTwitter状況は面白い。
ITmedia News:“日本版Twitter”に迫る――“ユルさ”が売りの「もごもご」
もごもごは、Twitterの流行を見て「日本語版を作ろう」と4月上旬に開発を始めた。とはいえ当初、野口さんはTwitterをどう使っていいかよく分からず、ブームを懐疑的に見ていたという。
だがちょうど同じころに米サンフランシスコで開かれたイベント「Web2.0 Expo」(O’Reilly Mediaと米CMP Technologyが主催、AmazonやGoogle、Six Apartなどが講演)に参加した際、参加者の多くが会場でTwitterを利用していたり、ロビーの大画面で著名人のTwitter画面が公開されていたりして改めて流行を確認。もごもごの開発にも力を入れ始めたという。
また、この二つのサービスは流行り方が大きく違っていた。日本国内では、自分の印象でいうと、Second Lifeは去年末辺りから、「アメリカでこんなに流行ってるよ!」という感じで各種商業メディアが取り上げるようになった感がある。当時なんでこんなに急に紹介が増えてるんだ?と不思議に思ったぐらい。その時は、日本語版が出るから、その辺りの関係なんだろうと思っていたが。
それらの報道のおかげで関心を持つ人は増えたが、先ほど言ったように必要環境のハードルが高いため、実際に使うまでには至らない。だから、ユーザーがなかなか増えないため、Second Lifeいいよ!と主張する人が限られてしまっている。ひどい時は、Second Lifeを勧めている人が「今入らないと儲からないよ!」と必死に主張するマルチ商法の人に見られてしまうぐらいだ。
Twitterの場合は、ユーザーでの盛り上がりと商業メディアでの取り上げられた時期は4月と同時ぐらいだった。どの経緯でTwitterを知ったユーザーが多いかはわからないが、何より重要なのはSecond Lifeと違って、Twitterは簡単に試せるということだ。英語のみのサービスだからちょっとだけハードルは高いが、それはSecond Lifeのハードルの高さの比ではない。そして、実際に試してみた人が、自分のブログなどで感想を書いたりする。
また、Second Lifeは印刷媒体での記事も多いが、Twitterを取り上げる商業メディアはウェブ媒体ばかりだ。Twitterもアメリカでは去年末辺りから流行りだしたというのだから、アメリカで流行しているという記事が印刷媒体で出てもおかしくないはずだが、Second Lifeのように企業が注目していて、広告を出稿している…みたいなわかりやすい話題がないために取り上げられなかったのだろう。Second Lifeに様々な楽しさ、面白さがあるのだろうが、現在は「企業が新たな広告媒体として注目している」という点ばかり強調されてしまっているのは不幸ではある。
NGM+その他の欲望 - 失敗セカンドライフ
みやお課 - カテゴリ[Second Life]
Second Lifeが人によって違う面を見せてくれるという一例。
ユーザーがこのサービスに接するスタイルの違いもある。Second Lifeはひとつのクライアントソフトを通してしか接することができない。しかし、TwitterはAPIが公開されており、ユーザーが作った他のサービスやツールを使って接することができる。TwitterをPCのウェブブラウザだけで見ると一面だけしか見たことにならないのだ。自分も最初ちらっと見た時は「これは常にPCの前にいる人しか使えないんじゃ…」とちょっと疑問に感じたので、そう触れてみた。
ARTIFACT@ハテナ系 - ネットのコミュニケーション回路多過ぎ。
ARTIFACT@ハテナ系 - Twitterを携帯で使うサービス
当初は、この記事に書いたようにあまり使う気はなかった。しかし、IDがアルファベット形式のWebサービスは自分の使いたいIDが取られてしまうことがあるので、とにかくIDだけは取っておくべきだというのを思い出したのと、携帯対応に関心があったのでIDを取ってみた。
実際に使ってみてわかったのだが、Twitterはさまざまなスタイルで使えるようになっている。インスタントメッセンジャー(Gtalk)で更新情報がわかったり、更新もできたりする。日本では使えないが、アメリカでは携帯電話のSMSによっての更新が可能だ。ユーザーによるサポートツールがいろいろ提供されており、それらを使って、自分にあったスタイルでTwitterを使うことができる。
yukotan hour: あれはなに? - Twitterのコメントについてるマークについて
Twitterのコメントについているフッターの解説なのだが、各種ツールへのリンクとなっていて便利。
Twitterはウェブブラウザ経由だと、更新は自分の意志で見に行かないといけない(ただしブラウザで表示していると10分で自動更新する。昔はもっと短かったそうだ)。いゆわるプルメディアだ。ところが、自動更新ツールを使うことによって、Twitterはプッシュメディアになる。また、そうしたツールはIRCやメッセンジャーで発言するような軽い感覚で発言できるような仕様になっている。これによって敷居の低い独り言ツールになるのだ。ブログだと更新するまでに段階がいくつか必要だが、Twitterならそうした段階が必要ない。
Twitter Nightというイベントで神田敏晶氏がmixiが日記なら、Twitterは分記と語っていたが、公式だけだと分記として使うのは難しい。こうした違いがブラウザでしか見たことのない人にはわかりにくいのだろう。
ITmedia News:Twitterの面白さに目覚めました(今さら)
クライアントソフトのTwitを導入して印象が変わったという記事。
自分の場合、FirefoxのサイドバーにTwitterを表示してくれるtweetbarを使っている。PCの作業をしながら、ふとサイドバーを見ると各人の勝手なつぶやきが流れ、たまにある話題が盛り上がって、チャット状態になっていたりするのを見て、Twiiterは同期と非同期の狭間にあるツールだというのを実感した。
※サイドバーを使わない人なら、TwitterNotifierやTwitter Line(ツイラ)もある。
SNSなどのソーシャルサービスはは外出先でも使えると便利だが、当初は公式で携帯端末には対応していなかったため、ユーザーによるさまざまなサービスやスクリプトが出た。自分はMovaTwitterを使っているのだが、ダイレクトメッセージの受信、位置情報追加、メールからの写真投稿など、どんどん新機能がついていったのが面白かった。
Twitterにはまった人の中には、それまで携帯電話なんかでネットを使わないと思っていたような人たちが携帯をパケット定額にしたりして、携帯電話を活用するようになっている。PCネット族もとうとう携帯電話の片手入力に慣れる時代が!
余談だが、Twitterでは過去ログを見るAPIが公開されていないというのが、API公開の事例として興味深い。MovaTwitterになぜ過去ログを見る機能がないんだろうか?(現在はMovaTwitterで見た分のみの過去ログが見られるようになっている) もしかしてAPIが公開されてないから…?と思って、えふしんさんに聞いてみたら、その通りだった。これだけ簡単なサービスで、すべてのAPIを公開してしまうと、自社のサービスよりも第三者によるもっと快適なUIを持つサービスができることを恐れているのだろうか。
こんな感じで、日本に関しては、Second LifeとTwitterの流行り方には大きな違いがあって、良い事例になっているから、「Second LifeとTwitterはどっちもバブル! 終了!」としてしまうのには勿体ないんじゃないかなあ。アメリカでも、Second LifeとTwitterは温度差がありそうなので、誰か詳しい人の解説が欲しいところだ。
ついでに笑ったTwiiter記事などを。
Twitter使いにありがちなこと
聴く耳を持たない(片方しか) - お前、飲み会で喋らないくせに Twitter には逐一書き込むんだな(ふかわ口調で)
Twitterあるあるネタ。
はてなグループ::ついったー部 - ついったん
Twitter擬人化まとめ。
マイミクと同じような仕組みならTwitterにもあるじゃないか、という声もあるかもしれない。
だが、TwitterのFriends/Followersシステムはマイミクとは真逆の構造で、言語の一方通行性をより明確にしたものだ。
Twitterでは基本的にaddやremoveは自由で、相手の許可は要らない。相手の話を聞くのは自由だが、自分の話を相手が聞いてくれるかどうかは相手次第というわけだ。
現実に置き換えて例えると、人気アーティストのCDを買ってきて聴くのは自由だが、そのアーティストに自分の歌を聴かせるのは自由ではない――という、ひどくあたりまえのシステムだ(そしてアーティスト本人も、自分が好きな小説の作者に会って話ができるわけではない)。
以前から、ネット上の会話は常に双方向な訳ではなく、基本的に一方通行で、たまに相手から反応があった時のみ双方向になると、自分も主張していたので、この分析は面白かった。
※追記
Second LifeにもAPIはあるとのこと。
Second Life Webmap API Guide
Link http://artifact-jp.com/2007/05/22/secondlife_twitter_trend/



















自分を振り返ったとき、確かにSecondLifeは商業臭い紹介のされ方が敬遠してしまう原因かも知れませんね。口コミの失敗例なのかも。
全然関係ないけれど「最初のコメントをどうぞ!」が受けました(笑
>これだけ簡単なサービスで、すべてのAPIを公開してしまうと、自社のサービスよりも第三者によるもっと快適なUIを持つサービスができることを恐れているのだろうか。
サーバの負荷を考えてのことかもしれませんね。考えもなく大量の過去ログをバカスカ取得されたりすると、とんでもなく負荷がかかるでしょうから。